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老教授、少年に転生――教授は異界を書で拓く  作者: 千本松


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第十六話「明日への灯」



 ミカは息をひとつ吐き、真剣な眼差しを向けた。


「いいかい? リア。あのジゼルさんが敵わなかった相手だよ。アンタやアタシみたいな劣等生が行って、どうするつもりさ」


 リアは拳を握りしめ、かすかに呟く。


「……わかってる」


「なら、この話はここで終わり。どうしても納得いかないなら、お偉いさんにお手紙でも――」

「それでも、わたしは行く!」

「ちょっ……リア!? 待って! リア!」


 リアは振り向きもせず、駆け出していった。

 ミカは深くため息をつき、眉間を押さえる。


「ほんっと、バカなんだから!」


 それでも意を決し、赤いリボンを結び直すと――


「行くってば! アンタひとりにさせられるわけないでしょ!」


 机に置いてあったパンやノートを乱暴にカバンへ突っ込み、肩に担ぎ上げる。


「はぁ……嫌な予感しかしない!」



 同じ頃――農村の小屋。


 レーナの看護が功を奏し、九重の体は快方へ向かっていた。

 包帯こそ残っていたが、痛みはほとんどない。


「そろそろ出立しよう。準備を頼めるかね?」

「もちろんです教授様……ただ――」

「なにかね?」

「この世界のことです。よろしいのですか? 何もお教えしなくて。それなりに学んできましたが」

「キミのことは疑わない。だが、その知識が偏っていないとも限らんだろう? 私を焼き殺そうとしたあの儀式を思えば――猶更だ」

「――! ……そうですね」

「私は偏見に囚われず、この世界を自分の目で識りたいのだよ」


 レーナの胸の奥に、確信めいたものが芽生えた。


(……やはりこの人は特別だ)


「とはいえ、もちろん聞きたいことは出てくる。その時は、よろしく頼む」

「はい――喜んで」




▼次回「怪物と旅立ち」

お読みいただきありがとうございました!

表紙イラストやキャラ設定は、Xで随時公開しています。

今後ともお楽しみいただけましたら幸いです。

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