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「可愛いは可愛い、つまり可愛いは可愛い」

「ユイちゃん〜可愛いよ♪」


「ん」


「ユイちゃん〜〜かわいい〜可愛いね♪」


「ん」


「無視しないでよ〜可愛いユイちゃん♪」


「はぁ・・・」


 ユカリちゃんは完全に酒に溺れて私じゃないぬいぐるみに愛情を注いでいる。


「いぇ〜い♪ごくごく〜ぷは〜!楽しいねユイちゃん♪」


 それぬいぐるみ・・・


「ユカリちゃん、その辺にしない?顔真っ赤だし明日に響くと思う」


「あははは〜!だいじょーぶだいじょーぶ!一気に飲みすればだいじょーぶ!ぷはぁ!!」


 完全に酒に溺れて変なテンションにぬいぐるみに話話し掛けてる。


「こ、この前お酒飲み過ぎて頭割れる〜!って言ってたでしょ?」


「しらなーい!ごくごくごくごくごくごく」


 既に酒瓶を十本も飲み干して完全にハイになってる。


「うっ、くさい・・・」


「ユイちゃん飲もう!」


「飲めないの、下戸って言ったよ」


「しらなーい」


 普段は天使のような女の子なのにストレスが溜まりまくると自棄酒するから本当に面倒。


「黄金色のお酒はいいよ〜?私の体内からも・・・あっ、それおしっこか〜おはははは!!」


 完全に壊れてる、あの天使が下品な言葉しか言わないくらいに溺れてる。言動も何処かおじさん臭く、最悪。


「さぁ〜ユイちゃんも飲んで!」


「ぐぶ!?」


 私はその瞬間に意識を失った、気が付けば病院で寝ておりユカリちゃんはその日を境に物凄く落ち込んでしまった。


 きっとサナエら辺に怒られたのかな、私の好きなユカリちゃんが可愛くない。


 二週間で退院しても少し酔ってる。本当に酒が飲めないんだと改めて自覚して家に戻るとユカリちゃんは何処かよそよそしく可愛くない。


「わ、私さ・・・お酒飲むの・・・」


「止めるなんて言わないでよ?」


「えっ、でも・・・」


「勝手に落ち込まないで、ユカリちゃんは私が甘やかさせる、可愛い友達のストレスを癒せないなんて私が悪いわ」


「でも止めたらさ・・・もう倒れることも・・・」


「うるさい、今度減らず口言ったら殺す・・・悪いと思うならもっと私を構って」


「えっ、えぇ!?」


 私はユカリちゃんが好き、だから勝手に幸せを奪うなんてさせない、可愛いユカリちゃんは酔っても可愛い。


 あの蕩けた顔は私にとって幸せであり私は下戸であることをこれほど後悔したことは無い。


 もっと可愛さを魅せて欲しい、ユカリちゃんは可愛いから恥じないで私をもっと溶かすくらいに可愛いと言わせて欲しい。


 そして一度で良いから二人きりでロマンチックな所で一緒にお酒を飲みながら恋愛したい。


 相手は勿論ユカリちゃん、誰にも可愛いユカリちゃんを渡さない。


 あの子が酒に溺れるなら私はユカリちゃんに溺れて溺死してやる。


 私はユカリちゃんを愛してるんだ、この気持ちは酔っても絶対に忘れない!


 別のその夜…


「いぇ〜〜〜〜〜〜〜〜い!!お酒パーティーはじっめるよ〜ひぇぇぇぇぇぇぇぇい!!」


「ホント嫌い、こういうユカリちゃん・・・はぁ・・・」

 



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