「黑鬱」
朝になった。
日差しが眩しくてベッドから起きたくない、近くにユカリちゃんが寝てる、起こすのは嫌。
起き上がると背中痛い、目眩もする、毎日毎日何でおはようが痛みになるのよ。
私が脱いだ服は綺麗に整理されてクローゼットまで少し遠い、静かにしたいのに足音煩い。
何もしてないのに疲れる、緊張するし溜息が止まらない。食べてもないのに胃が痛い、気持ち悪い。
頭痛が辛い、私って何でこんなに苦しくて悲しい生活してるの?頑張ってるのに褒めてくれない、親もいないし友達もいない。
金払っては住んでる家ボロボロだし人と関わるの嫌、話すのって大変・・・いっそ口なんか無くても・・・ユカリちゃんに怒られる。
痛い辛い苦しい虚しい寂し淋しい苛つく鬱勃、でもそんな元気に無くて寒くて暗い部屋が私に合ってる。
相談なんかした所で変化無いし、皆は気持ちとか感情の起伏とか言葉だけの詭弁なんか下らない。
どうせ私の気持ちなんか考えてない、表層心理だか深層心理だか医学的とかそんな論並べられた所で結局変わらない。
思うだけで疲れるのに勝手に私を分かった風に口動かす悪徳人間。
何で生きてる?何故生きてる?生死なんか決められる?自分が何したいのか解らないくせに他人に悟られたくて甘えてる?
奇を衒う必要なんか無いのに朝は目まぐるしくやってくる。
嫌な一日がやってくる、また私を殺しに来る。また辛い日々が・・・
「ユイちゃんおはよう〜♪」
ムギュッと抱き付かれ私はぬいぐるみのように強く抱きしめ返した。
「うん」
この娘が笑ってくれるなら私は鬱なんか忘れて楽しくやれる。
スイカズラ冒険者は私を忘れず家族のように扱い、奇を衒うこともせず決まって言われる。
「今日も仕事頑張りなさいよ?」
人間溢れるサナエはいつも声を掛けてくれる、面倒みが良く察しも良い、ユカリちゃんとサナエは本当に好き。他の人達も皆は寄って来て明るく挨拶する。
私のモヤはその日だけで消えてまた発症する。終わらない無限牢獄だけど私はもう彼等無しでは生きられない体になってしまったのね。
私は多分、人の温もりが欲しいだけなんだ。




