粒子レベルの悩み
青年は、ある日原子たちの声が聞こえるようになった。とはいっても、前から何者かの会話がそこらかしこで聞こえていたし特別、常人を越えた視覚と聴覚を産まれながら持っていた。そんな身体で、非日常を日常らしく、彼がそうであるように、人々が定める普通の枠外で暮らす人はそう少なくない。そもそも、普通の枠内で暮らしている人のほうが、ごく少数だ。だって、普通はつまらないのだから。でも、彼は普通を求めた。この話はその結果論と彼の持論が混じったものだ。
ある青年の悩み
2024/05/02 00:29
(改)