表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔法少女シオ!~マジカルガール・クエスト  作者: ソォラ
第1部:魔法少女・誕生!
4/5

第1部・第4話 ~森の冒険

「な、なにこれ!?」


 汐は、先ほどまでの姿とは全く違うものになった自分の姿に、悲鳴をあげました。

 突然変な空間に囚われたと思ったら、親友の凪をさらわれ、そして今、自分はアニメでよく見る魔法少女の姿になっていました。

 そんな急展開に、汐の頭の中は大パニックです。

 その汐を落ち着かせるように、トリアと志保が声をかけてくれました。


「気にしたら負けだ。早く行こう。早くお前の親友を助け出さないとな」

「力に選ばれたなら文句は言わないよ。さぁ、森へ行こう」


 まだ事態が呑み込めていない汐でしたが、今は凪をさらったあの女性を追いかけるのが先と、それ以上のことを飲み込んでうなずいて答えました。


「わかりました。よろしくお願いします!」


* * *


 そして三人は、街はずれの森の前に立っていました。

 森の中からは邪悪な気配が強く感じられます。魔法少女になりたての汐でも感じられるくらいに。

 でも、退くわけにはいきません。この奥に、親友の凪が囚われているのですから。


「行くぞ。汐、お前は魔法少女になったばかりなんだから、無理はするなよ。そして油断しないように」

「は、はい……」


トリアの言葉に、汐は少し怯えながらも、そううなずき返しました。その瞳には、怯えと、親友を心配する気持ちがこもっています。


 そして三人は見つめあってうなずくと、森の中に入っていくのでした。


* * *


 深い深い森の中を三人は歩いていきます。

 まるでその森は、中の人を惑わせ迷わせ、侵入者を逃すまいとするかのようです。


「かなり深い森だな……。志保、マッピングはしっかりしてくれよ」

「あいあいさー。えーと、ここがこうなって……あれ、違うかな? あ、こうだこうだ」

「一体、凪はどこに……?」


 志保に声をかけるトリアと、時々間違えながらも、地図を作っていく志保。

 そして汐は、周囲に気を配りながら、凪のことを気にかけていました。


 それが、隙になったのでしょうか。


「きゃっ!」

「汐ちゃん!?」


 突如、汐の悲鳴が届き、二人が背後を振り返ると、そこに汐の姿はありませんでした。代わりにそこにあったのは大きな穴。二人は慌ててその穴に向かいます。


「大丈夫か?」

「は、はい……。でも、なんでこんなところに落とし穴が……?」


 穴をのぞきこむと、深さ1メートルほどのその穴の底に、びしょ濡れの汐の姿がありました。穴の底には膝くらいの高さまで水がたまっていて、そこに落ちたようです。


「あの女魔サキュバスの手下が掘ったのかな?」

「普通森に落とし穴があるのはおかしいからな。そうかもしれないな」


 そう言葉を交わすトリアと志保。そして志保は、手を一振りして、魔法でロープを作り出し、それをたらしてあげます。

 そのロープを握って、汐は穴から脱出することができました。服は水でびしょびしょですが。


 そこに。


「うききっ! ひっかかったひっかかった!」


 耳障りのする声に、三人が声のしたほうを向くと、そこには……


* * *


 そこには、子供ぐらいの大きさの、悪魔のような異形がよだれをたらして、戦闘態勢をとっていました。それを見た三人は、武器を作り出して構えます。


 トリアは騎士のような剣、志保は身の丈ほどありそうな大きな弓、そして汐は、短い杖です。


「うききっ!」


 叫び声をあげて、小悪魔グレムリンは汐に襲い掛かりました! 汐はグレムリンを払いのけようと杖をふるいますが、グレムリンはそれをひらりと交わし、その鋭い爪の生えた腕を、汐に降り下ろしました。


「きゃっ!」


 血と布が飛び散り、汐の肩に一筋の傷が刻まれました。傷からは血が滴り落ち、衣装の肩口を血で染めます。肩を抑えた彼女は、改めて、痛みと戦いの怖さに震えました。


 再び襲い掛かろうとするグレムリン。ですがそこに。


「させない!」


 汐をかばい、その剣でグレムリンの爪を受け止めるトリア。自分を助けてくれた騎士少女の姿に、汐は痛みと怖さを乗り越えるほんの少しの勇気をもらいました。


(そうだ! 凪を助け出さなきゃ! こんなところで怖がってはいられない!)


 改めて、汐は杖を構えなおします。その目はグレムリンをにらみつけて。


 強い想いは力になる。


 その言葉を証明するかのように、杖の先の飾りが、強い魔力に輝いていきます。そして。


「えーい!」


 杖から光の矢が放たれ、グレムリンを貫きました!

 一瞬、何が起こったかわからないグレムリンでしたが、すぐにそれを察して悲鳴をあげました。


 ですが、時既に遅し。急所を貫かれたグレムリンは、断末魔の悲鳴をあげながら四散していったのでした。


読んでくださり、ありがとうございました!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ