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第77話 パルメクルの謎

「パルメクルのゼゴー大統領は影武者で本物の大統領はもうすでに亡くなっているというのです」


「亡くなってる……。どうしてそう思うのですか?」


「実はある呪術士じゅじゅつしが大統領官邸に出入りし始めてからゼゴー大統領の性格がガラッと変わったのです。そこからです。パルメクルが貪欲に領土を拡大し始めたのは」


「そうですか……。その呪術士と大統領の関係は?」


「そこはよくわかりません。どんな術を使うのかも。でも大統領の性格が変わったのは間違いなくこの術士の影響でしょう」


「なぜ亡くなっていると思うのですか?」


「実は私が大統領官邸に潜入させているスパイが見たのです」


「何を?」


「大統領が夜な夜な深緑色に輝く大蛇だいじゃに変身しているのを」


「深緑色に輝く大根――。えっ!?」


「ユキオスさん、大根ではありません。大蛇です」


「おぉ、これは失礼。動揺してしまった」

 実は俺とヘビは因縁浅からぬ関係である。前にも蛇と融合シンクロしたこともあったし……。


「もしかしたらロバートさんはその呪術士と何か関係があるのかもしれません」


「う――ん……」

 これはいろいろとややこしい事案だ。農業スタッフの俺が迂闊うかつに手出しすることではない。それにゴルヌス隊長にも知らせないといけない。そもそも俺はドミルセーエフ市にバカンスで来たのである。大変な出来事に巻き込まれてはしまったが……。


「コフブさん、とりあえずドラガゼス元首達と合流しますか。市議会議員の人達も元首が生きていると知っただけで旗色を明らかにするでしょう。そのあと俺はいったん農場へ帰ります。大根が心配ですし」


「あなたは本当に大根を心から愛しているのですね。私、尊敬します!」


「いえ、そんな……」

 その時俺はコフブさんに褒められてなんだかとても恥ずかしかった。


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