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第99話 農場外伝③~町衣紋さんの同窓会~

 次の日の午前十一時過ぎ。用意していたオシャレなスーツに身を包んだ俺はさっそく同窓会が開かれる大会議室①へと向かった。

 大きな扉を開け賑やかな室内へと入る。室内には懐かしい旧友達がいた。


「おっ町衣紋――。久しぶりじゃないか!」


「お前は……。マルティネスじゃないか!」

 まさかの音信不通だった親友との再会に歓喜する俺。こんなに嬉しいことはない。


「マルティネス、お前は今どこで働いてるんだ?」


「俺か――。俺は今就職活動中だ。前の仕事を辞めてしまってな」


「な、なに――!?」

 竹槍を使わせたら右に出るものはいないと言われるマルティネスがまさか求職中とは……。


「マルティネスよどうだ、うちの農場で働かないか?」


「農場か……。竹は生えてるか?」


「探せばあるんじゃないかな」


「筆記試験はあるか?」


「いや、ない。隊長面接だけだ」


「喜んでいかせてもらう」

 マルティネスは奥深い微笑みを俺に見せながらそう言った。


 ***


 何人かと歓談を楽しんだ後、俺はニコライズを探す。せっかくの機会だ。ここで奴等の目的などを探ることができれば――。しかし、奴はいない。


「あら、町衣紋じゃないの。久しぶりね」

 ワイングラスを大胆に遊ばせながら赤いドレスを着た女性が近づいてきた。彼女はまさか……!


「あなたはまさか――。パーシバァル・ユキコさん!?」


「名前、覚えててくれたのね。私嬉しいわ」

 まさか専門学校在学中にお付き合いしていたユキコさんがこんなに色っぽくなってたなんて……。今日一番の驚きである。


「もしかして誰かをお探しかしら?」


「あぁ――。ニコライズを見なかったか?」


「ニコライズねぇ。さっき廊下で見たわよ。ガルダルヒム・めい・ヨカツハイン・ルートビィルズ・タッケンハウゼン学長と何やらヒソヒソ話をしてたわ」


「な、なに!?」

 学長はかなりの野心家。そしてその相手は傭兵隊長のニコライズ。これは何やら策謀の臭いがするぞ。そう感じた俺は急いでワイングラスを持って廊下へと向かった。


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