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描写練習用に書いた物  作者: 華胥の亡霊
1/2

射撃描写練習

Twitterで煽られて書いてしまったFPS物、設定が面倒なので、ifなのかクロスオーバーなのか解りませんが、地名や見覚えのある奴が出てきたりします。

出だし部分や設定はFPS物に良く使われていいますが、あくまで練習用ですので、流して頂ければありがたく思います。

 俺は凪、休日に少し嗜んでいた、発売から数か月したVRMMO系FPSを楽しんでいたら、ヘッドショットを食らい、目の前が暗転し、リスポーンを待っていたがいつまで経っても復活しないでいた。

 しばらくしたら、視界に木々が写り始めた。

「何だここは、俺は市街戦をしていたはずだが」

 俺のチームは裏を取ろうと通訳機能付きインカムで軽く話し合い、主戦力とは別ルートで動く事に決まって、倒壊したビルの角から少しだけ頭を出し、敵の本拠地のビルを軽く見たが、敵影は無く、裏取りは簡単だと思い、

「ビルの窓に敵影なし――」

 そこまで言ったら、ビルの四階の窓が一ヶ所だけ光ったと思ったら俺は死んでいた。

 敵狙撃手は窓際に立たずに、部屋の奥の方で机にの上にでも乗って、死角になる視野をカバーしていたと思われるが、頭を半分しか出していないのに、綺麗に撃ち抜かれた。

 仲間に伝えようとしたが、復活するまではボイスチャットは使えず、仲間が足止めを食らっていると思うと歯がゆかったが、今はそんな事どうでも良い。

 なんで復活したら自然の有る広大なフィールドなんだ?

 そう思いつつ、左上に有る見えるマップを最大まで縮小したが仲間を示す青いアイコンが一つも無い、しかも味方と交戦しているはずの敵の赤いアイコンも無い。むしろ真っ白で、今向いている方向の一部だけ、木や大き目の石が表示されている

 いったいここはどこなんだ?

 そう思いつついつでも交戦できるように装備の確認をする。

 手に持っていたアサルトライフルのG36kを構え、三倍スコープの上に付けてある一倍のドットサイトを覗き、適当に離れている木に一発だけ撃ってみる事にした。このG36kはストックが中折れ式なので、室内に入ったらサブマシンガンの様に使えるので、屋外の戦闘で三倍スコープで中距離に対応でき、室内ではストックを折って、一倍サイトで室内での取り回しがしやすいので気にっている。

『パァン』と銃声が森の中に木霊し、木に穴が開いていた。持っている銃は本物であることが証明された。


 ゲーム中では、システム上同じ弾を持っている死体から拾うか、銃の種類で違うが、一秒から十秒に一発弾数が回復し、マガジンによって違うが、大体三十秒程度でマガジンが弾で一杯になる。

 俺は先ほど撃った木に、フルオートで残りの弾を撃ち尽くし、慣れた手つきで空のマガジンを捨て、タクティカルベストの、胸の好みの位置に取り付けてある四ヵ所有るマガジンポーチから新しいマガジンを取り出し銃に挿し込み、コッキングして薬室に弾を送り出す。

 今後の事も考えずに、弾を無駄撃ちしたのは不味かったと思ったが、足元に捨てたマガジンが次第に薄くなり、消えて行き、気がついたら胸に有るマガジンポーチにマガジンが復活していた。

「弾は回復するんだな、グレネードはどうなんだ?」

 そう思いつつ右胸に有るグレネードポーチから右手で手榴弾を取り出し、安全ピンを抜いて思い切り投げ、空中でレバーが外れ、四秒後に爆発した。

 ゲームでは多く投げられない為に、回復に一個で三分ほどかかったが……

 三分後にはグレネードがポーチの中に復活したのが重みで確認できた。

「これも再生っと、装備を変えてみるか」

 そして視界の右上の装備欄を開き、所持している銃を選び、持っていた銃が消え、別のアサルトライフルHk416が出て来た。装備を変えるとペナルティで一分ほど銃を撃ったり手榴弾を投げる事が出来なくなるが、ここは戦場でも無いし、森の仲なので、迷彩服を灰色っぽいデジタル迷彩から緑の多いマルチカムに変更する。

「おぉ、一瞬で変わった」

 そうしている間に、一分がたったので、Hk416を撃ち、これも問題無く撃てる事を確認し、銃身の下についている、火薬で手榴弾みたいな爆発物を飛ばすM320グレネードランチャーの引き金を引き『ポン』と気の抜けた音がして、遠くの方で爆音が響き、鳥がバサバサと飛んで行くのが見えた。

「これも一発三分か、爆発物系は三分と考えた方が良いな」

 そう思いつつ、森林とう事でサブマシンガンのMP5A4に装備を切り替え、一分してからとりあえず辺りを探索する事にした。


 しばらく歩くとマップに赤い点が一つ現れた、俺は即時警戒し、物陰に隠れ相手の出方を待ったが、無造作にこちらに近づいて来る。

「初心者か?」

 そう呟き、視認範囲に入ったら顔を半分だけ物陰から出し、敵を確認する。

(なんだアレは、敵は敵だが、ゴブリンって奴じゃないのか?)

 肌が緑色っぽく、身長は低く、手には木の棒らしきものを持っている。

(アレは撃っていいのだろうか?)

 そう持っていたら、こちらの隠れている所にどんどん近づいて来るじゃないか。

 俺は覚悟を決め。

「動くな! これ以上近づくと撃つぞ!」

 そう言って、赤いレーザーが出るレーザーサイトで大体の場所を狙い、一倍のオープンドットサイトで胴体に照準を合わせる。

「ギャギャッ」

 そう声を出すと木の棒を振りかざし、襲い掛かってきたので、安全装置をフルオートにし、指切りで『カチュカチュカチュ!』と射撃音を小さくするサプレッサー付きの銃で数発撃ちこんだら一瞬で動かなくなり、辺り一面が血まみれになった。

「やけに血の量が多いな。規制でここまで血の量は多くないはずだが」

 そう呟き、しばらく観察していたが、死体が消える事は無く、俺の頭は余計に混乱した。

「おいおいおい、何なんだよここは」

 そして俺の異世界ストーリが始まった。


 仕方が無いので、気持ちを切り替え、辺りを探索していたら。マップに黄色い点が四個現れた。

(黄色だと? そんなアイコンは無かったはずだが)

 そう思いつつ今度は堂々と歩き、そのアイコンに近づいて行くが、どうも様子がおかしい。

 頭に耳が付いているし、本来耳の有る位置にも耳が有る、しかも時代遅れの皮鎧を装備し剣を持っている。あんな装備は無いし、キャンペーンで配られたと言う事も無かったはずだ。

 俺は勇気を振り絞り、声を掛けて見た。

「すみません、少々よろしいでしょうか? ここはどこなんでしょうか?」

「は? お前は馬鹿なのか? それとも頭でもぶつけて記憶でもとんだか?」

 そう言われ、向こうの四人組は「ギャハハハハ」と笑っている。

「えぇ、どうやらそのようです。気がついたらこの森にいました」

「おいおい、本気で言ってるのかよ……金は?荷物は?」

「荷物は有りますが、金は無いですね」

 装備は、プレイ時間や、キル数で好みの銃や装備を選択して解禁だったので、ゲーム内通貨は存在せず、俺は無一文らしい。

「なんか売れる物は有るか? 買い取って門の通行料くらいは出してやるぞ? それか討伐部位を俺等が適正価格で買い取ってやるよ」

 なんか厳つい獣耳の奴だが、言葉は悪いが良い奴らしい。

「さっきそこでゴブリンっぽい物を倒しましたが」

「ぽいものって……何言ってんだよ、ゴブリンは亜種くらいしかいねぇぞ? 杖もてったらメイジ、弓持ってたらアーチャーだ」

「木の棒しか持って無いのは?」

「ゴブリンだ」

 だよな、どうしようか? そして思いついた行動は一つ

「どうにかして町には入れませんかね? もしくは金貸して下さい」

 俺は頭を下げた。

「……訳を話せば、入れてもらえるし、監視付である程度仕事も与えてくれると思うぞ、町まで案内してやる。ついてこい」

 そう言われ、俺は善意有る獣耳の男達について行く事にした。


「ここがテフロイトだ、今は人族と戦争中で門の前で訓練中だけど気にするな、傭兵として参加しても良いかもな、まぁ自分から命を捨てに行く馬鹿もいねぇけどな!」

 そう言うと男共は笑い出したが、

「あーならそれでいいです」

「は?」

「傭兵でも良いので働けるのなら問題無いです」

「本物の馬鹿がいるぜ……しかもお前人族だろう」

「人族って……まぁ一応人ですけど。え? みなさん達って人族と仲が悪いんですか?」

「悪すぎだ」

「けど俺には優しいですよね?」

「攻撃してこなかったし挨拶されたからな。なら最低限の挨拶くらいは返すさ」 

 そう言って門に向かって行ったので、俺も付いて行き、門番に何か話しかけて、

「後ろの奴は金が無い、少し訳有で傭兵でも良いから働きたいって言ってる死にたがりで同族殺し希望だ。案内してやってくれ」

 そう言って獣耳達は門の中に入っていた。


「貴様が傭兵になるだと?」

 そう言って羊角の有る兵士が俺の格好をジロジロ見て「武器は手斧か」と、太腿を見て呟き「まぁ、良いだろう」と言って門の腋に有る小さな部屋に案内してもた。

「金が無く、飯が食えないから同族を殺してでも傭兵になりたいそうだ」

 そう言って仕事に戻って行った。

 太腿に有る手斧と言うのは、ナイフアタック用の近接武器で振りは少し遅いがリーチが少し長く設定されているからだ、もちろん投げて使う事も出来るが、三十秒たっても回収できなかった場合は消えて一分後にまた太腿のホルスターに出て来る。

 変態装備を好み、民間軍事会社の様なGパンにTシャツと言った軽装で戦場を駆け回り、左右の太ももやタクティカルベストにナイフを大量に付け、戦場を駆け回っている馬鹿がいたのを思い出す。

 だけど移動速度は速く、ナイフを大量に投げ、当たって死んだ者に近づき、ナイフを回収しまた投げると言う事を繰り返し。近距離なら、ナイフを振ったりする。過去に数回そんな装備の奴に当ったが、変態か馬鹿かの二択だが、運良く変態にしか当たらなかった。こちらを視認した瞬間に。横移動し、自分の体に覚え込ませたナイフの投擲距離になると迷い無くナイフを投げて来て、チームが全滅した事が有る。そいつはソロだったけど、逆に自由に動けるソロの方が効率が良いのだろうな。

 そんな事を思い出していたら、いきなり話しかけられた。

「名前は?」

「な……カームです」

 凪の英語読み、プレイヤーネームを言った。

 そう答えると。目の前の兵士は書類に何か文字を書いている、文字は読めないが、会話が出来るのは、このインカムのおかげだと思いたい。

 国外のプレイヤーと意思疎通できるようにと、翻訳機能が付いているのだ。まぁ異世界でも通じるとは思わなかったけどな。

「カームか、名前が同じで、見た目が特徴的過ぎる奴が最前線基地から帰って来て、故郷に戻って行ったな、肌が紺色で目が赤いんだ」

「そうなんですか」

 まぁ、ここは異世界だ、いてもおかしく無ない。ってか聞いただけだと悪魔そのものだな。

「で、なんで人族が魔族に手を貸すんだ?」

「え? 気がついたら森の中にいて、さっきの方々にお世話になったから……ですかね?」

「ふざけてるのか? お前。同族を殺せるのか?」

「え? まぁどんどん殺し合ってましたけどね」

 世界中のどこかで、少なからず紛争が起こってたからな、嘘は言って無い。なら殺し慣れた物の形の方がまだやりやすいってもんだ。



俺は今、幌付きの馬車にいる。かなり色々有ったが、傭兵として魔族達に手を貸し、最前線基地までテフロイトを出て五日後の昼に目的地のテフロイトに到着した。

 正規兵と、囚人兵と補給部隊がいたが、義勇兵と言う事で補給部隊の護衛に回され、また羊の様な角が生えてる、人の良さそうなおっさんに話しかけられ。自己紹介をしたら「君もカームって言うのか、この間もカームって奴と少しの時間共に過ごしたけど、アレはすごい魔法使いだよ、人族の奇襲を掛ける兵士を魔法で挽肉にしたからね」

「すごい奴ですね」

「そうそう、戦場でも魔法でお湯を出して敵を無力化したり、投石器を土を沈下させて転ばしたり」

「本当魔法って便利ですね」

 そんなどうでも良い会話をしながら、干し肉の入ったスープで黒パンを流し込んだ。

「んじゃ俺はまたテフロイトに戻って物資を運ぶ仕事が有るから、人族だからって喧嘩売られても買うなよ」

 そう言ってオッサンは帰って行った。


 一日、この最前線基地前に滞在したが、人族と言う事で、中には入れてもらえなかったが、基地の一番高いところにいる、犬耳の男と目が合ったが、弓を向けられて威嚇されたので。趣味で買ったクロスボウに持ち替え、狙い返してやったら、笑い出したので、こっちも笑ってやった。なんだアイツ面白い奴だな。

 その後、狐耳の生えたお姉さんが、こちらを見ていたので手を振ったら引っ込んで行った、訳がわからん。



 その後は簡単だ、俺にとっては時代遅れの板金鎧を着た兵士達が最前線に向かい、進軍し始めたので、傭兵扱いの俺はその後に続いた。

 傭兵と言う事でこちらに来る前に「装備は自前になるが」と言われたが、剣なんか使えないし、売っていなかった、精々銃剣が付けられる程度だが、俺は持っていなかったが、変態装備として。真っ赤な服に、マスケット銃を持って、銃剣を着け、突撃するコミュニティーが有ったが、一発撃ったら後はどうにか接近戦に持ち込み近接攻撃と言う、突きを出してくるだけだ、南北戦争じゃないんだから勘弁してほしかったが、オープンボイスチャットで楽しそうに「俺十人倒したぜ」とか聞いた。多分成り切りプレイとして遊んでいるのだろう。まぁ、俺は盾のコミュニティーに所属してたから、似たようなもんだ。

 弾をほぼ貫通させない、ダメージ軽減の有るぶ厚い移動速度が三割まで減る強化アーマーに盾を装備してハンドガンか、物凄く小さい、片手で持てるサブマシンガンを持つ奴もいる。参加資格として、盾を持ってれば良いだけだったので、大抵は制圧部隊の様な動きになり、面白い時は、誰かが「円周防御!」とか叫び、何かの映画の様に全員が固まって全員が盾を構え、銃持ちが、隙間から撃ち返すだけと言う、山崩しみたいな状態になるが、強化アーマーに盾なので、中々崩せず、いい試合になった事も有る、手榴弾を投げられようが、グレネードランチャーを打込まれようが、対戦車ロケット弾を撃ち込まれようが、ゲームの中の盾は優秀で、強化アーマーを着こんでれば、ギリギリ死なずに生き残れる体力が残る。

 まぁそんな事は良い、実は近接武器にスコップが有るが、そんなの振り回すなら、ナイフか手斧を振ったり投げた方がまだマシだ。

 それからまた一日進軍して、戦場に付くが、思った事は只一つ。

「百年戦争かベル○ルクみてぇだなおい」

 口に出してしまったが、そんな雰囲気だ、槍や剣を持った奴が四角に並び突撃準備をして、突撃し合う。騎馬兵なんかもいるが。正直どうでも良い、突っ込んで来たら、馬でも打てばいい、単発のマスケット銃じゃないんだからどうにでもなる。

「いいか貴様等! 今日こそは前線を押し返し、人族を殲滅するぞ!」

「「「「「うぉおおおーーー!!!」」」」」

 士気を上げるのにも大変だ。

「おい、そこの人族、貴様が最前列で特攻だ、いつ後ろから斬られるかわかったもんじゃないからな」

 えらい奴がそう言うと、あちこちで笑い始める

「そうですね、それなら仕方ないですね、んじゃ俺がまず道を切り開きますよ」

 そう言うと周りが更に笑い出す。

「お前面白い事言うな! 生き残ったら夕飯に付く干し肉をくれてやるぜ」

 そして更に笑いが巻き起こる。こうでもしないと、精神が先にやられるんだろうな、実際の戦争の兵士なんかこんな感じらしいが、俺はこの世界には無い装備で生き抜いてやる。


 しばらくして、ラッパの音が鳴り響き、全員が突撃するが、何故か最前列の真ん中と言う場所に配置され、少しイライラしたので、Hk416のM320を『ポンッ』とマヌケな音を出しながら射出し、目の前の人族と呼ばれる人間の最前列にぶち込み、爆発させて突進力を衰退させ、手早く次弾を装填し、何が起きたのかがわからず、狼狽えている場所へもう一度射出し、吹き飛ばして行く、その後、Hk416をセミオートにして、エイミングしながら上半身を極力揺らさず歩きながら立射する、交戦距離も二百メートルだし、人が固まっているのであまり狙いを定めずに、二十九発撃ったらマガジンを交換し、薬室に弾が残っているので、コッキングしないでそのまま撃ち続ける。

 なるべく、体感で一秒に一発撃ち、弾の復活を待ちつつ、突進して来る人族を冷静に処理し、薬室に弾を残したままリロードをし、三分経ったら、M320にグレネードを装填し、射出しての繰り返しで死体の山を築き上げていく。

 近くにいた、兵士が「お前、化け物かよ」とか言っていたが気にせず冷静に処理を続ける、一発で死亡か行動不能になるので、なんかスコアアタックの様な気分になるが、死体は消える事は無いし、血と硝煙のにおいが鼻に付くが気にせずつづける、盾を持った重装備の奴に少し近寄られたら、手榴弾を投擲し、足止めをしてそこに、フルオートにした銃口を向け一気に処理する。そんな薄い鉄板の鎧なんか簡単に貫通できるんだよ。


 しばらくして右翼左翼の連中が苦戦している様なので、俺は近くにいた奴に周りの見張りを任せ、片膝を付き、奥の方にいる偉そうな指揮官みたいな少し派手な服を着ている奴を見つけたので、横に倒れていた三倍ブースターを起こし一倍のドットサイトを三倍の倍率に替え、少し深呼吸をし、馬の上で命令を出していた指揮官らしき人物が止まって剣をこちらに向けて一瞬止まった所を見計らい、フルオートのまま胴体に単射し、なるべく銃の跳ね上がりを押さえ、五発目でやっと当たり、馬上から崩れ落ちるのが見えたので、またブースターを横に倒し、立ち上がり辺りを警戒する、あの距離で、動いていた目立つ馬鹿を狩れたのは良かった、コレで隊列が乱れ、左右の仲間も多少は動きやすくなるだろうな。俺はおまけで左右の敵陣の真ん中にグレネードランチャーを一発ずつ打ち込み、多少の援護をしてやり、適度に処理をするが、撃ち続けていたせいでバレルが熱で膨張し、集弾率が落ちて来たので、あらかじめ装備して置いたサブウエポンのMP7と言うサブマシンガンを持ち、この銃にもレーザーサイトと呼ばれる物を付けているので、腰溜めで赤い光が当たった奴に向かって撃ち、処理していく。

 そして敵の撤退のラッパが鳴り、俺は今日一日を乗り越えた。

 飯を貰いに行き、見知った顔に有ったので「生き残ったぞ、夕飯に付く干し肉をくれると言った奴はどこだ?」

 そう言うとバツが悪そうに「死んだよ」とだけ言った。

「そうか、すまなかった」

 そう言うと、そいつはどこかに行ってしまった。

 戦闘に入る前まで、馬鹿言って笑い合ってた奴が、気がついたら死んでいる。戦場って場所じゃ命が安すぎる、少し感傷に浸りながら無理矢理硬いパンと干し肉を、薄い味のスープで流し込み、システム上、銃の手入れをする必要が無いので、座り込んで装備の再確認をする、取り回しを良くする為に、手榴弾ポーチの下の右胸の下当たりに、ハンドガンポーチを取り付けUSPを挿し込み、特にする事が無いので、寝ようとしたら、マップに十個ほど青い点が俺のテントの方に近づいて来る。物騒なので早速USPを抜き、安全装置を外し、スライドを引いて薬室に弾を送り込む。

「失礼する、ここが人族の傭兵のカームのテントか?」

「はい」

 返事をし、テントの入り口に銃口を向け待機する。

「貴殿の噂は上官に届き、話がしたいと言っておられる、ご同行願いたい」

 俺は息を吐き、返事をし、用心はしておいた方が良いと思い、安全装置は戻さずポーチに戻しテントの外に出る。そこには槍を持った、小奇麗な奴等が立っていた。

「すまないがついて来てほしい」

 そう言われたので、一応上官なので付いて行く事にした。

 付いて行くと、二十人は入れそうな、警備が厳重なテントに連れていかれ、見ただけで、人をイラつかせる事しか脳が無さそうな、装飾過多な服を着た奴が座っていた。

「貴様の働きは耳にした、人族の傭兵と言う事でさっさと死んでもらおうかと思ったが、その便利な短弓をこちらに献上しろ、貴様が使うのには――」

 そこまで聞いた瞬間、マップを確認し、俺の裏にいる槍を持った奴等の方に即座に振り向きながらハンドガンを抜き両手でしっかりと構え『パンパンパンパン』とリズミカルな音を出し、四人の太腿を打ち抜き、さらに振り返り、偉そうな奴が座っている肘掛を両方撃ち、

「それ以上言うと貴様の両膝を撃ち抜くが、どうする?」

「貴様、無礼だぞ!」

「無礼なのはどっちだ糞野郎が! 人の武器を奪おうとしたくせによ! 死ぬか?」

 そう言って下の方では無く銃を上げ胴の当たりを狙うと、股間の辺りのズボンの色が変わっていたので、足元に残った弾を全部打ち込み穴を開け、スライドが引きっぱなしの状態で固定されたので、即座にマガジンを交換し『ガッチャッ』と言う音と共にスライドを戻し、その反動でまた薬室に弾を送り込まれる、いつでも撃てる状態にしてから無言でテントを出た。

 外に出ると見張りをしていた奴等が何か騒いでいたが「脅されたから脅し返しただけだ、殺しちゃいないよ」

 そう言ってテントに戻って行った。



「あー最悪な朝だ」

 そう言いつつ朝飯を貰いに行き、見知った顔の奴等と飯を食ってたら、また槍を持った偉そうな奴等が、俺の名前を叫びながらやってきたので、一緒に飯食ってた奴等に「何が有ったんだ?」と言われたので、昨日の事を話して笑ってたら、俺の方に来たので、ハンドガンを右手に持ちつつ、いつでも構えられるようにしておいた。

「昨晩はすまなかった、会議の結果不問になった、そして頼みたい事が有る、その短弓で敵の指揮官を射殺してほしい、敵陣の奥にいる指令を出している奴を倒したと聞いた、頼む」

「交戦場所近くに有る少し高い場所じゃなければ無理だ」

「そんな場所は無いぞ?」

 そう言いながら一緒について来た兵士達と話し合いになる。

「馬車の荷台に空の木箱を三つ四つ積んで少し高くなれば十分だ」

「わかった、上に伝えておこう、食事が住んだらあの櫓の下まで来てくれ」

 そう言うと偉そうな奴等は帰って行った。

「悪い、今日は最前列じゃないみたいだ、助けた礼に干し肉がもらえなくなるから死ぬんじゃねぇぞ」

 そう言って、笑いを取ってから、残った飯を胃に流し込み、櫓の下まで向かった。

「傭兵のカームだけど」

 そう言ったら「話は聞いています」と言われ、荷台に上がる事にする。

 周りが良く見えるのは当たり前だが、銃を固定させる物が見当たらないので、袋に砂か土を入れて持って来てれ、と頼み、俺は十倍のスコープを付けたスナイパーライフルのPSG-1を用意し、サブウエポンにG36kを用意する。

「こちらでよろしいでしょうか?」

 そう言って兵士が革袋に砂を入れて持ってくれたので、砂部袋を置き、PSG-1を置き安定させる、個人的好みで、スナイパーライフルは仕様経験が少ないんだが、頼まれたからにはやるしかない。

 スコープのゼロイン、覗いた時に有る十字線を四百メートルに合わせる為に、丁度良さそうな物を探し、近くに木が有ったので、木にバツ印を太ももの斧で付け、そこから大股で四百歩離れた場所まで来て、砂袋を置いて寝転がった。

 まずはそのまま印に向かって撃つが、着弾場所が左下にずれていたのでスコープの上と右に付いているダイヤルを回し、細かな修正を加えて行き、四発目で狙い通りに印の所に着弾を確認した。

 隣にいた兵士が耳を塞ぎ、頭の上の耳もペコンと倒していたのが少し可愛いと思ったが、こいつが女じゃないのが残念だ。

 そして俺はまた荷台の上に乗り、砂袋を置いて待機する、昨日より開戦の合図が十分ほど遅いが、時計とかは無いんだろうか?

 そんなこんなで俺は寝転がったまま荷車は戦場近くまで運ばれて、戦闘開始だ。

 俺はG36kの低倍率の視野が広い三倍スコープを覗き、派手な服をした馬鹿を探し出す、そしてある程度発見すると、PSG-1に持ち替え、覚えていた場所を探すと、派手な服を見つけたので、大体の距離を測り、人の大きさから大体六百メートル程度と判断し、敵が持っている軍旗を見て風の動きを読み、スコープの十字線に小刻みに刻んである線を、中心から二コマ下の線に合せ右に三コマの所に合せ、引き金を絞る。

 なんで二コマ下の線で狙って撃ったかと言うと、弾は重力に負けて、距離が延びるとどんどん下がってしまう、なので遠ければ遠いほど、銃を少し上に傾けて撃たなければいけない、そして右にずらしたのは横風が少し強かったからだ、弾は風の影響を受けて反れるので、それも考慮しなければいけない。狙いを付けて撃っても少しだけ弾が反れれば数百メートル先ではかなり着弾点が変わって来る。スコープの十字線の真ん中で撃てば当たると思ったら大間違いだ。

 しかも目標が移動していたら、そこに移動速度も加える事になる。そう考えると超A級スナイパーの剃刀の様な目をした男は本当に悪魔だ。


 俺の撃った弾は左肩の辺りに当たり、司令官は馬上から吹き飛んだ、胸骨辺りを狙ったのにかなりずれたので、脳内で補正をかけ、次の派手な服を着た馬鹿を探し、相手を観察し、動きが止まった瞬間を狙い、落ち着いて射撃していく。着弾までの時間も有るのでなるべく動きが止まりそうな時に撃つ様に心がけているが、当たるまで数発かかる場合も有り、近くにいた兵士や後ろにいた兵士が吹き飛ぶが、本当にスナイパーライフルを使ってる奴は化け物だな、俺が頭を半分出しただけの面積で一発で綺麗に当てて来たんだからな。

 あらかた馬鹿を撃ち終わらせ、司令系統が乱れ味方がどんどん人族と言われた、俺等人類とは違うと思いたい奴等を処理していく。なので俺も、G36kに持ち替え、伏せたまま、味方に当らない様に、少し遠めの敵を適当に撃って行く、固まってるんだ、誰かには当たるだろう。


 そう思い、適当に狙ってたら、今朝一緒に飯を食っていた奴等を見かけたので、またスナイパーライフルに持ち替え、援護してやることにする。幸い、真裏に荷台が無かったので斜め後ろからの援護射撃になる、距離は四百、風さえなければスコープの十字の中央で当てられる場所だ。だが風が有るので多少修正を入れ、どんどん処理をしていくが、人族に盾で殴られ、バランスを崩し、倒れた所を斬られそうになった所を間一髪で助けだし、胸の辺りに穴が開き、転んでいた自分の方に倒れて来てかなり驚いている。

 何が有ったかはわからないが、助かったというような顔だ、後で肉を貰おう。そんな事を思っていたら、伝達が入り、

「戦場のかなり奥に敵の総司令官を発見しました! 狙えますか?」

 と言われた、馬鹿じゃねぇの? コレじゃ無理だよ、有効射程七百だぞ?六百当ててただけでも御の字だと思えよ!ってかなんで総司令官が戦場に出てくんだよ

「まぁ、やるだけなら、けど期待すんなよ」

 そう言って、趣味では無かったが、バレットM82と言う二キロメートル先の人でも真っ二つに出来る、対物ライフルと言う物を取り出し二脚を立てて寝ころび、撃ちながらゼロインを合せる事にした「十倍のスコープを付けててもあんなに小さいのかよ」そんな事をボヤキながら、かなり手前の兵士を狙い、どんどんスコープを調整していく。撃つたびに『バオン!』と言う物凄い轟音と銃の先から出る派手なマズルフラッシュが出て、周りの兵士達が皆こちらを見るが、気にしないで撃ち続けた、大体八百メートルでゼロインを合せ、さらにその奥にいる近衛兵に囲まれた、盛大に目立つ大馬鹿を捉え、軍旗を見てかなり右下に修正し、大馬鹿を狙うが、二人隣の頭がスイカみたいに飛び散り、周りがかなり動揺し、大急ぎで大馬鹿を守るが、弾がどういう風に反れるかがなんとなくわかり、今度は左右の調整を済ませ、轟音と共に弾が飛んで行き、大馬鹿の肘から先が吹き飛んだ。

「あ、おしい」

 そう言ってすぐさま修正を入れ、周りの近衛兵に囲まれて守られているが関係無く三秒に一発、落ち着いて数発の弾を撃ち、肉の壁事大馬鹿に止めを刺し「ふーっ」と言う息と共に立ち上がり「殺したと思うから」と言って装備をHK416とMP7に変えて、飯時に肉を貰う為に、一緒に朝飯を食った奴等の所に俺は向った。

 少しだけコツを掴んだが、しばらくスナイパーライフルは使いたくないな、そう思いながら一分経ってから、弾を撃ち始めるのであった。

とまぁ大体11000文字になりますが、弾が落ちる描写や風に簡単に流される事も書き、スコープ中央に敵を捉えて撃っても当たらない事を書いてみました。

心残りなのはショットガンを出せなかった事ですかね。

ちなみに出て来る銃はM82以外は100%作者の趣味です!

H&K社最高!

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