遠未来研究部-遠未来小説と発明少女と宇宙戦艦
次の日。
「わりぃ、主役が遅くなった、物語が始まらないよなぁ!! まじで悪かったぜぇ!」
「うぜえ」
円卓の副部長席に着いていた、金髪碧眼の少女、シャルが何時もどおり、平常運転の罵倒をくれる、別に気持ちよくないぜぇ!
「それにしてもなぁ!」
部長席、シャルの隣の席に腰かけながら言い、ちょっと身を寄せると、なんか神速の鳩尾を抉りくらった。
「おごわぁ! なんだこりゃぁ!!」
腹を押さえながら机に突っ伏す、ありえないくらいの激痛に、復活するまで時間が掛かりそうだった。
「はぁっはぁっ、でだ「回復早いわね、予想よりも頑丈だから、次はもっとキツイのを」あー!あー!やめやめ!やめてくれぇ!」
大手を振って、怖い台詞をさえぎる、まったくコイツは俺を何時も怯えさせてくれるぜ。
「で、なによ? くだらない事だったら、さっきの、、ね「なんだよ!」まあいいわ、話しなさい」
あー、なんだか凄く話しにくくなったが、まあいいかと言う。
「更新された小説読んだ、メッチャ面白かったぜ、、ってなぜに拳を垂直に構えますかぁ!あなた!」
彼女はニタリと悪魔的に笑い「冗談よ」と言ってくれたが、怖すぎる冗談だよっと思った。
「感想」
「あ、えぇ?、ああ、なんか凄く面白くて、そのなんだ、面白かった」
「零点、いえ、マイナスだから、やっぱりお仕置きが、「やめろやめろわーったわーった!!」
その後、普通にシャルの遠未来的なSF小説の内容を語って、楽しく談笑した。
命の危機をひしひし感じるじゃれ合いはもう嫌だなと、シャルの楽しそうな美少女フェイスを見ながら内心密かに思った。
「ところで「なによ」ってお前は、、話してる間に割り込むな」
「なに? いいじゃないの、私はインターセプトが得意で好きなのよ」
それでまたひと悶着してから、息の上がった俺は話題の流れを無視していった。
「どうやって! あんな面白い小説書いてるんだぁ!!」
シャルはキョトンとした顔して、次に呆れた顔をしてくれた。
「そうね、貴方は馬鹿だから、それが真理よ、、正真正銘、ただそれだけの純然たる事実よ」
「はぁああああああああああああああ!!!!!!!!「うるさい!」ぐぇええええええええええええ!!!!!!!!!!!!!!!」
机の下、椅子の足で足を踏まれた、突き抜けるような痛みで苦悶を絶叫する俺!てかマジで突き抜けてねえよなぁ!!
「ぐわぁ!!!!!」
「なんか、怪獣みたいな奇声ね、面白いから、一日一回無意味にやっていい?「やめろやめろ!ストレスで禿げ上がるよぉ!!!」残念ね、、」
心底から落ち込んだ顔してくれる、ちょっと絆されそうになるくらい愛らしいからマジでやめてください。
痛みが落ち着いて、心も落ち着いてから、話を戻した。
「それで、面白い小説を書くテクニックス、教えてください」
「その複数形の意味は?」
「あえ?、、特には、、うぎゃ!!また椅子の足やめてぇえ!!!!」
俺が馬鹿みたいな有様が面白いのだろうよ、彼女はくつくつと押さえきれない愉悦で邪笑していた。
もうまったく!! マジでドツイタロカァ!
「あっはっはぁ、はっ、、は、、、まあいいわ、コレ以上ないくらい無様な様を晒してくれたお礼に、秘儀を教えてあげる」
たく秘儀ってほどかよ「てうえあえ!!!!」
「なっなんでぇ!!! わたしこえだしてないあるよぉ!!!「貴方の思考なんて分かり易く顔面に露出している見世物でしょうが!」なっなんだってぇえええ!!!!」
いま明かされる! 驚愕の真実!!!(ダッタラダッタラタァ♪ サスペンス的なBGMと効果音が鳴り響くイメージ)
「で、よ、まあ普通に教えてあげる。
私の秘儀は、一日一日、一つの世界を、物語を、少しづつ書く、これを継続するのがポイント」
「はあ、ちょっと意味が分かり難いような、、、」
「そうね、ちょっと意味不明だったわ。
つまりね、私の最高の人生、それを日々多彩に反映させた情報として、物語をちょっとづつコツコツと形作る。
こうするとね、私の超ハイパーに長編の物語は、安定したクオリティーを保てるみたい、と、自己分析しているわ」
「ふーむ、なるほどなるほど、そういうカラクリがあったのかぁー、俺もやってみようかな」
「それがいいわ、試してみて、結果を教えてね」
それから何事か、シャルの小説について語ったりしてから、円卓で作業している緑髪の少女を見つめる。
「おい! イリス!! 何してんだぁ!!」
後ろからコソコソ忍び寄り、いや這いより、驚かせるようにやってやったぜぇ!☆
「うみゃ嗚呼あああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!」
「宇和あああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!」
「なにやってんのよ、貴方達は、、、」
呆れ顔で、円卓の上部から此処、イリスのポジションに近寄ってくるシャルが言う。
「うわっ、びっくりしたっ、なに? イツキ!」
「おお! おお! 発明少女! 萌え萌えだぜ! じゃない!!! なにしてるんだぁ!!イリス!!」
「見て分かろう!! 戦艦作りだよ!」
円卓に雑多に置かれた金属片を示す、が、まだまだ全然形になっていなかったので、分からなかったぜ。
「おぉー! すげぇなぁ! ではこの事業はお前に全部任せる!
大変な困難が予想されるが、、頑張れよぉ!」
「うん! 任せてよ! 高クオリティーな奴つくるよぉ!」
光り輝く笑顔で、電波ぎゅんぎゅうな、だがへなちょこっぽかない、理性が感じさせる声で言ってくれた。
うーむ、なんだか不思議な頼もしさがあるんだよなぁーコイツは。
次の日、学校中庭にて。
「なんだこらぁ!!! すげぇ!!!すげぇええよぉ!!!」
「うわっはっはっはぁ!!どう! 凄いでしょぉ!! 崇めたてまつらえよぉ!!」
空中に浮かぶ、直径五メートル程度の宇宙戦艦の、、模型、だよなぁ? まあ、それを見ながら俺は言った。
「マジですげえよ! やったなぁ! イリス!」
「うへっへっへ!」
触り心地の大変よろしい長い緑髪を掻き揚げながら、俺は素直にイリスを賞賛する。
一通り馬鹿騒いだ後、ちょっと落ち着いて。
「さてはて!、、、なんとこの宇宙戦艦、、操縦できるんですぅ!!」
「なっなんんだとぉおおおおおおおお!!!!!!」
じゃぁーんと効果音自前で、乏しい胸元、は、関係なく、懐からプレステのコントローラみたいなのを取り出す、てかコレみたいじゃなくねえかぁ?
「さて、ちょっと遊んでみようか」
「おーおーやったれやったれぇええいい!!!」
コントローラを倒すと、頭上に浮かぶ戦艦は、前進を始めた、、、す、すげえ、ちょっとコイツって凄すぎね? 常考。
「うっふっふ、今のところ調子は万全だね♪」
校庭の中庭、俺達の頭上を悠々と円に飛ぶ宇宙戦艦、俺はちょっとこのあまり現実的でない空間に不思議な気分になってきた。
そして、校庭中央、野球部から飛んできたボールが、戦艦に当たる寸前、不可視、いや、当たる直前光の壁が現出して、ボールを弾き返したとき、ちょっと眩暈がするくらい情緒不安定になってきた。
「うん? どうしたの? 顔色悪いよ?」
「いや、ちょっとな、自分の世界観が崩れる予感がして、気持ち悪くなってきた」
「なにいってるのさー、このくらい、現在の科学でも十分に可能だよ」
そして普通な顔して戦艦を操る彼女に、俺は底知れない”何か”を感じるのだった、まあ、可愛いから全部正義だがなぁ!!




