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上位観測端末、ナユタの人生、世界、日々とか等々

 

 

「はぁ~世界がくだらないぜぇ~」


 おいコラぁ! 糞ナルディア! 

 俺様は何時になったらぁ! 超上位観測端末にナレンダヨォ! 

 暇で退屈なんだぜこらぁ! はよぉ~世界管理ができる権限をよこせぇ!!


「まったく、これじゃ一人思いじゃねーぇかぁ。

 世界に対して一人相撲してるみたいじゃねぇえかぁ! 出てこいやぁ!」


「なんだい??」


 っつったら出てきたよ、諸悪の元凶、災禍の中心、世界の歪みETCETC。


「ああ、さっきの? ナユタはもっともっともっおぉぉぉぉっと!!

 この世界で無駄に何回も何十何百何千!それこそナユタの単位で転生輪廻!してもらうつもりやからぁ!!


「ああ!わぁーたよぉ!了解だぁ!くそがぁ!!!!ごみぃいいいいいいい!!!

 あとなぁ!二度目以降の続いた人生か、リセット人生か、ランダムでやるのやめろ!俺に選ばせろぉ!!」


「だああああああああああめえええええええええええ!じゃあのぉ!」


 くそがぁああああああああああ!!


 昼過ぎ、俺は何もしていない、あれから、これから。


「まったく、つまらん下らんしょうもない、糞ゲー過ぎる。

 だいたい鬼畜ゲーだぜ、もっとバランス良くするべきだぁんだ。

 ナユタ回ゲームをプレイすれば、永遠の命にも耐えうるストレス耐性値総量になる? 

 知るかぁボケ粕あんぽんたんウンチ!

 俺は今すごく死ぬほど退屈なんだぁ!! なんんなんだ!コレ!

 もっとヌルゲーにして誰が損すんだよぉ!なあぁああ!!

 みんながみんな神ゲーをプレイできる世界にしてやるぅ!! 

 俺が世界管理人になったら、みんながみんな平等に神ゲーができる究極の理想的世界を作ってやるんだぁあああ!!」


 滅茶苦茶に叫んでストレスを発散した、ちょっとスッキリした。

 ピンポーン、誰か来たようだ。


「ああ、こんな遅くに、何しに来たの?」


 ああ、これ俺な。


「あの、ナユタさんに合いたくなってぇ、、」


 ああ、この人タクミきゅん。

 私の一回前の人生。

 同一時間軸転生輪廻というふざけたご都合主義によって、奇跡的に発生した運命。


「ふふん、私に会いたくなったんだぁ? 歓迎だよ」


 迎え入れる。

 自分の長い黒髪に変な癖がついてないか、微妙に玄関の鏡で確認。

 まったくさっきまで果てなく続く位、この世の全てという全ての理、現実を憎悪し呪ってたのに。

 私は現金だな、今は生きている事が嬉しくて嬉しくて、愛情と感謝の念に満たされて幸福になっている。


「帰ってしまったぁ、、」


 ああ不幸だ、わたしは不幸だぁあああ!!!

 どう考えても不幸でしょうコレぇええ!!!


「ああ! 生きている事に価値などないぃ!!

 生きる価値も無限にあるし、ないし!

 死ぬ価値も同様! プラスマイナスに無限大にある! それが真理だぁ!

 つまりぃ! 無限に存在しうる観測視点!端末!などによって! 無限にこの現実は様々に玉虫色に見えるのぉ!」


 駄目だ、死のう、でも死にたくないぃぃぃ。

 生きたいのに、生きたくもない。

 高みに上れば、その分絶対に不幸になる。

 なぜなら努力をすると他人の痛みを理解し、絶対に薄情になれず世の柵で苦労するのだ。

 低い位置に落ちるなら、それはそのまま不幸だ。

 そして今のままでも同様、何も変わらないし。

 生きる前から、全ての将来における満足と後悔とかを全て感じる事ができるので。

 つまり、何もする事ができない、する気がそも起こらないのだ、無理ゲーすぐる。


「あわわわぁわ」


 枕に顔を突っ込み、一ミリも動けない。

 死にたい死にたい死にたい死にたい×19990

 生きたい生きたい生きたい生きたい×19990

 やばいぞ、やばいぞやばいぞ!


「うわぁあああ! このままじゃ駄目人間になるぅ!!」


 それなのに助けが来ない!

 そりゃそうだぁ! 私を助けてくれるのは私だけ!なのに私では私を現状助けれない!

 うわぁ!積んだ!詰んだ! どうにもならない現実に私は懊悩するほかないのかぁ!


「さて、メンヘラもこの辺にして、堅実に生きるか」


 私は二度目の人生なので、基本的に世界の全てよりも上位に位置する。

 脳の基本機能、スペック的に暫定世界総合一位を獲得しているんじゃないかぁ↑!

 まあだから、この世界を既に限界まで楽しんでいて、より楽しむには、この世界の理を超越するくらいの意気込みが必須。

 そも意気込みでどうにかなるか知らない、脳のスペック頼りである。

 現在の超能力と異能力を組み合わせて、世界という神に挑戦し、それを超越する事が必要。

 世界とは一定の枠とイメージすれば分かり良い、その枠以上の存在に私がなり、世界の枠を拡張する作業をするのだ、今からね。


「あれぇ? これ無理ゲーじゃあねえか?」


 無理だった、頑張って、正真正銘の100%の限界で、絶対的に客観視しても全力を出したのに、ソレが出来なかったでござるのまる。


「世界のばかやろうぉおお!!」


 世界にフラれたのだ。

 この事象はそのように定義するのが最も分かり良い。

 つまり、私は世界に尽くしたのに、世界は私に応えてくれなかった、ただただ憎悪し呪呪呪呪。


「てか、世界ってナルデァアてめぇええじゃあねええかぁ!! 助けろやぁ!!」


 毎度お馴染み、世界の根源存在、絶対存在、または至高の位置に座す観測本体の名を絶叫する。


「見てたよ、ナユタのこと、楽しかったよぉぉ」


 ニタニタしたムカつく顔で、黒髪の美少女みたいな形で奴が現われた。


「この野郎! 私が血涙流してたのに!なんで後付け的運命力を配分しないんだよぉぉおおお!」


 後付け的運命力、それはこの世の外側から配分される幸福という運命力のようなモノだ。


「つーん、駄目だね、まだまだナユタは100%の全力を出していないの、だからあげない、援助しないの」


「くそがぁあああああ!!! 私の視点からは全力だったぞおぉぉおお掛け値なしでなぁああ!」


「まだまだ青いな駄目駄目だな、甘いこと言ってんじゃないのよ。

 視点なんてのは、この全無限大世界では、それこそ無限大の階層で上にも下にも存在するの。

 ナユタはまだまだまだまだ、甘アマな視点、もっと厳しく難しいヌルヌルじゃない視点で自己評価をしないとね。

 そもの話ね、自己評価を下すのが間違ってるの、他者評価を絶対にするのが大事。

 この場合の他者って私ね。

 ナユタが幸福に、神格の領域に至れないなら、それは私がナユタという存在を評価してない、なによりもの証左。

 だから、私がナユタを絶対的に救うまで、間違っても自分が100%全力を出し切ったなんて思わないで、満足せずに頑張るのだ」


 う、、、みゃぁあああああああああああああああああああああ!!!!


「絶叫するしかないだろうが、なんだよ!その理論!ってか自論はぁ!! 意味分からんわ死ね!死に晒せ!!」


 なんだよ、この人生ゲーム、くっだらない!くだっらない!くっだらない! 

 やめてやろかぁ!! やめたくないよぉ! もっと私は気持ちよくなりたいんだぁ! 良い気分になりたいんだぁ!

 今までどれだけ転生輪廻を繰り返してぇ! 不幸を積み重ねてきたか分かるのかぁお前にぃ!! 

 絶対の幸福に絶対に至らないと我慢がならないし認められないし許せないのだぁ!! 絶対にだぁ許さないぞぉ!!!


「たくぅ、こんな破綻的で破滅的で崩壊的な、くそっくっそぉっくっそくっそゲームぅ、、あううんぅっ」


 目が回って気持ち悪くなって、胸がムカムカして、自律神経が失調した感覚。

 背にも手にも汗が止まらない、背筋が熱く凍る感じで呼吸が異常に荒いし、頭痛が頭が痛い割れるように痛い痛い。

 塗炭の瞬間が続く、気を抜いたらショック死しそうで、死にたくない死にたくないので気を全力で張り続けて耐える。


「ああぁ、こんなの生きてる意味ないよ、まんま死んだように生きてるじゃないか私ぃぃぃ」


 大粒の涙がなん粒も、個人的には滝のように流れてるとすら思う、そんな量。

 涙が出るという現象、その世界記録を更新した、無駄な偉業を成した。

 そんな風にメソメソしてると、また絶妙なるタイミングでインターホンが成った。


「飴と鞭ですか、そうですか」


「あの? どうしたんですかナユタさんぅ? すっすごい涙ですよ!目ですよぉ!!」


「うぅぅ、わあああああああああんんんんんんん」


 私は彼の胸の中で泣き続けた、一晩以上だった。

 でも、今までで最高値のどん底、不幸と絶望の渦中にいた所為で、この幸福も同様に凄かった。

 希望みたいな暖かいモノが胸から泉のように沸き上がり、生の充実を実感し確信した。

 まあその気になっているだけって自覚は一応あるけど、感じてる時はこれは絶対の絶対の絶対のエンドレスで確信したのだ。


「生きててよかった、生きてて良かった」


 私は念仏のように、それだけを一日中唱え続けた。

 怖い怖い怖い、また、アレ以上の不幸を味わうことが、まさか確定しているのだ100%の災難が確実に降り掛かるのだ。

 いやだいやだいやだ!!! 楽しいだけの楽な人生が送りたい!のに!


「人生辛いことがあるから、楽しいことがあるぅ!!??

 知らないよぉ!! そんなケチな論理! 誰かブッ飛ばせよぉ!! 

 そうかぁ!! 私がブッ飛ばせばいいんだ!!!!やってやんよぉ!! なん、、だとぉ!!! この!!!!」


 幸福と不幸は等価、、、、それがこの世の真理、なのかもしれないぃ。

 だが、私は世界を超越しないといけないので、その世界の真理を超越しなくては。

 少なくとも、超越することを絶対客観的視点から見て、全力で100%の現在の力でやらなければ、取り組まなければいけない。

 ナルディアって糞が、私がそうしないと駄目だと言うのだ。

 しかし逆に考えれば、そうすれば私は絶対に無上に救われるのだ、だったら発想の逆転やらないからやるぅぅぅう!だ。


「私は生きるぅ! 元気百倍! ナユタマン!!!」


 おお! おうお! 神か世界か! 誰でもいいぜぇ!

 お前の望み通り! お前の手のひらで全力で弄ばれてやんよ!

 私が泥に塗れて死ぬ気で生きてる、何事かしかしてる、お前はソレが見たいしお望みなんだろが!

 わっはっはぁ!!! 

 そうだそうか! 私が超上位観測端末に至ったら、やることがこんなことかぁ!

 最悪だなぁ!!! 

 娯楽の為に、その追及の為に、命を弄ぶ、世界の運営管理とはそういうこと、”こういうこと”だ、なのだ。


「やってられないやってられない!!!」


 私はそのように、このように無限に矛盾した存在として、これからも生きる。

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