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相談
※「これが顛末。」の前日譚です。
簡単に裏切れる希薄な関係しか持たないか、または真逆に濃密な張り詰めたピアノ線の関係しか思い浮かばない。
まぁ、それは関係ないだろうか?
相も変わらずすべては振り出しに戻るようセッティングされていて、未だかつて無い苛立ちで精一杯になりそうだ。
「……颯稀は真面目過ぎんのよ」
相方らしい悪友だか心友だかに言わせればそうらしく、しかしそれは何の解決にもならない。
「難儀だねぇ。いつものように躱しゃ良いじゃん」
溜め息をつかれる。言って置くが嘆息したいのはお前じゃなく俺だっつーの。
「そんなに思い詰めなさんなよ」
うるさいわ。口に出さず睨みで切り返す。
ああ、頭痛い。
「“遠矢がいるから”、とか。言ってみちゃう? みちゃう? 俺は愛しい颯稀のためならむしろオッケーよ?」
黙れ阿呆。
「そんな自分を追い詰めんなって。
たかが男に告られたくらいで」
お前な。
お前にするのとは訳が違うんだよ。純粋に迫られてみろ。たじろぐわ。
だからって、承諾なんか以ての外だけど。
【Fin.】




