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「異世界帰りの錬金術師は、祈る彼女と契約関係を交わして――世界を救う。」  作者: Lark224a


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第29話 新たな出会い。《前編》

「――助かったぜ。あんたら二人の助けがなかったら俺達は間違いなく死んでた。ありがとよ。」


無事に撤退することが出来た一団と俺とリタは、安全な場所に避難していた。


「‥‥偶然だ。」


「そうか。でも、その偶然に助けられたのは事実だから、ありがとうよ。それで、あんたらはどうしてあんな場所に居たんだ?何処かに向かうつもりだったのか?」


「‥‥‥‥」


俺は何かを探っているのかと考え、何も答えずにいると、向こうが空気を察して――。


「別に詮索するつもりじゃないんだ。ただ、命の恩人だからな。何か恩返しが出来るならと思っただけなんだ。変な気を使わせた。」


と謝罪する姿を見て、この人は”悪人”ではないと判断して、ここに来た目的を話すのだった。


「‥‥確認しにきたんだ。ラジオの避難放送を聞いたから、それが本当のことなのかを確かめに来たんだ。何か知ってるか?」


「知ってるもなにも‥‥俺はそこのメンバーだ。今は探索班のリーダーを任されている。堂島 朗だ。この三人は右から、中野、錦戸、佐々木で、全員この場所で知り合ったメンバーだ。良かったらだが、拠点に来ないか?確認しに来たんだったら外から見るより中から見る方が色々と分かるだろ?」


「‥‥分かった。そうしよう。」


「そうか!!助かる!!正直、今の人数だけで帰るのは不安だったんだ。あんたのような戦える人が付いて来てくれるのは嬉しいぜ。」


嬉しい誤算かは分からないが、一団は俺が探していたグループの一員であった。正直、その可能性もあると思ったから助けることにしたが、本当にその通りになるとは思いもしなかった。


そして、この一団のリーダーである堂島さんと話して、この人達は”善人”であると確信できた。俺達について野暮な質問をしないところも気に入った。


そうして一団と共に目的地へと向かうことになった。帰り道は些細な戦闘が何回かは起こったが、特に問題なくゾンビを倒して進み――着いた場所は京田総合体育館ではなく”京田中央総合病院”であった。



「‥‥病院??体育館じゃないのか?」


「あぁ。2週間前までは体育館の方で過ごしていたんだが、色々と困ることが出てきてな。こっちの病院に引っ越して来たんだ。幸い、ゾンビの処理とかは軍人がやって行ってくれたから良かったんだがよ。まぁ、それ以外にも()()()()()は残っているんだけどな。」


2週間前の引っ越し、軍人、それ以外の問題か。何やらきな臭い感じになってきたな。これは子供たちを行かせなくて正解だったかもな。


と、既に薄っすらと伺える拠点の問題に、どんなことが起きても対応できるように『リタ。一応‥‥警戒はしておけ。』と伝えようとした時だった。


「手を挙げろ!!」


塀の上から急に銃を向けられた。


すると、堂島さんが「やめろ!!お前ら、この人たちは敵じゃない。俺の客人だ。」と言ってくれた。そのお陰で向こうも銃を下ろして門を開けてくれた。


「銃を向けてすまんかったな。悪気があったわけじゃないんだ。」


「‥‥気にしてない。このご時世だ。警戒するのは当然だ。」


「すまん。」


とまぁ、ひと悶着はあったが拠点に入ることは出来た。


そして、肝心の拠点にはかなりの人が住んでいた。パッと見ただけでも100人は絶対にいるだろうし、病院の中にもいるので200人はいると思う。


拠点自体は色々と問題を抱えていそうだが、生存者を見つけることは出来た。後は、どう説明して”家の拠点”に連れて来るかだな。

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