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「異世界帰りの錬金術師は、祈る彼女と契約関係を交わして――世界を救う。」  作者: Lark224a


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第15話 マンションお掃除。《後編》

どんどん進めるよ。

自分の戦闘を終えて祈の方を見ると、祈の戦闘も既に終わり寸前だった。



《祈――視点。》


「祈は左の3体を相手にして、俺達は右の4体をやる。」


という、正人の言葉を聞いて、私は静かに頷いて左側にいるゾンビに体を向けた。


正人がくれたポーションのお陰か、「恐怖」は全く感じるどころか「やってる!!」という勇気が湧いてきた。それも全て、この背後から感じる正人のお陰だ。


こんな私にも背中を預けてくれているんだから、その期待に応える為に頑張らないと。正人からもらった「クロスボウ」を構えた。


モードを連射にすると、ゾンビの頭に〇マークが付いた。そのマークの色が緑色→黄色→赤色へと変化して行き、最後の赤色は完全ロックという意味で、相手に当たるまで追尾する。


私は色が全て赤色になったことを確認して引き金を引いた。


バシュと撃ち出された水銀の矢が、ゾンビの頭に向かって一直線に飛んで行った。矢はロックしたゾンビに向かっていき、一発も外れることなく「ドスン」と突き刺さった。


全てのゾンビが倒れた。


私は「はぁ‥‥」と短く息を吐いて緊張を解いた。すると背後から「お疲れ。よくやったじゃん」と、既に戦闘を終えた正人が手を出していたので、私はその手を叩いて「ハイタッチ」をするのだった。



この階の全てのゾンビを倒した俺達は、次の階に行くための話し合いをするのだった。


「さて、このマンションが俺が住んでいたマンションと同じなら、全部10階建てで、今はその5階にいる。ここでどっちを先に掃除するかだが、俺は下に行きたいと思っている。祈はどう?」


「うん、私もそれでいいと思う。上にいるゾンビを先に倒すよりも、下にいるゾンビを倒して外から入ってこないようにするのが良いと思うけど、入口を塞ぐのはどうするの?学校のような門もないし。ソファーとかで固める?」


「入口を塞ぐのは俺に任せて欲しい。物を生み出すのは俺の専売特許だからな。リタもそれでいいな?」


「はい、自分はマスターに従います。」


「よし。なら下にいるゾンビから先に倒すことにする。戦闘のフォーメーションはリタを先頭に、祈→俺の順番にしよう。」


「はい。」

「了解しました。マスター」


と俺達は下へと向かうことにした。


下の階に行く方法は、エレベーターが止まっている以上は階段を使うことになるが、その階段にもゾンビはもちろんいる。しかし、廊下よりも入り組み狭い場所なので、リタが無双をして階段のゾンビは倒した。


で、廊下に出ると10体ぐらいのゾンビが、どの階にも徘徊していた。


フォーメーションは言っていた通りに、リタがゾンビに突っ込み、祈が中間ぐらいにいるゾンビを撃ち抜く。そして俺がそれぞれの戦闘をフォローして、どんどん下りて行った。


そして一階に到着した。


一階はエントランスになっていて広く作られているので、その分ゾンビが多くいる。しかも、リタの活かし難い「開けた空間」になっているが、問題はない。


「開けた空間」ということは、遮蔽物になる物が何もないということだ。そんな場所で活躍するのが、祈の「クロスボウ」だ。


ロックを最終までする必要がないので、モードを連射にして次々にゾンビを倒していく。俺とリタはそれをサポートして、最後のエントランスを排除した。


そしてマンションと外を区切る場所に、錬金術で「鉄の壁」を作り出して完全に入口を塞いだ。これで、このマンションにゾンビがいるのは5階~10階までとなった。


「ふぅ~~これで一段落だな。リタ、魔力の総量は?まだいけるか?」


「そうですね。少し減りましたが、まだ余裕があります。」


「そうか。無くなりそうになったら言えよ。補充するから。」


「はい、マスター。」


「祈は矢の数は足りるか?」


「私も問題ないわ。」


俺としてはここらで一度休憩を入れようかなと思ったが、二人の補充が要らないなら、このまま休憩なしで上に行くか。早めに拠点が安全になるのは、俺としても嬉しいしな。


「じゃあ、上のゾンビも倒すか。」


「はい。」

「はい、マスター」


と、下の階に続いて上の階のゾンビも全て倒して、安全に眠れる拠点を手に入れるのだった。

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