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「異世界帰りの錬金術師は、祈る彼女と契約関係を交わして――世界を救う。」  作者: Lark224a


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第13話 マンションお掃除。《前半》

「それで正人‥‥これから、どうしますか?」


「そーーだな。ちょっと待って‥‥考える。」


脳内で順番に整理していく。まずは、いつも通りゴールを設定する。今回で言うならゴールは二つあって、「10億個の魔鉱石の回収」と「世界を救う。」になる。


10億個の魔鉱石に関しては時間を掛けて調達していくしかない。つまるところ時間が掛かる。だから、その間にこの世界の方に手を入れて行く形になる。


ってなると、問題になるのはやはり”その方法”か。俺は魔に関しては神ぐらいの知識と技術を持っているけど、現代の知識は高校2年ぐらいまでしかないからな。ウイルスと細菌とか言われても”はぁ?”って感じだ。


だから、やっぱり見つけるしかない。このゾンビ世界の原因になったそのものを。そして、人の手によってなのか、はたまた自然が生み出した物なのかは分からないが、どちらにしたって”薬”を作ってもらうしかない。


これ以外に正規の方法で解決する道がない。


なら、ここまでハッキリと目的地が決まっているなら、後は順番に一つ一つ歩いて目的地に向かって進むだけだ。


よし!!そうと決まれば、このマンションにいるゾンビを全部倒すとこから始めるか。拠点となる場所でいつまでもゾンビがウロチョロしてるなんてあり得ないからな。


俺はこれからの為の第一歩として「マンションにいるゾンビを全て倒す」と祈に伝えると、素直に驚いていた。


「本気ですか!?このマンションにいるゾンビを全部倒すなんて、そんなことが出来るんですか?」


「うん、出来るよ。もちろん、祈にも手伝ってもらうね。」


「は、はい。私に出来ることなら何でも手伝いますけど、正直‥‥戦いじゃあ役に立たないですよ?」


「分かってるよ。そこは俺にも考えがあるから任せて。じゃあ、まずは()()()()()()。」


「はい??」


俺は空間から祈が着る服である”修道服”を取り出して渡した。


「これは一体なんですか?どうして‥‥今、修道服が必要なんですか?そういう趣味なんですか??」


「違うよ!!確かに修道服って守られてる感じがあって逆にありだな~とは思うけど、流石に、今はしないよ。


――ゴホン!!この服には『穢れを払う』力があって、ゾンビぐらいの穢れなら100万回噛まれても無傷だから。この服があればゾンビに噛まれても問題ないでしょ?」


「で、ですね。」


「でだ。そして次は、ゾンビを倒す為の武器だけど‥‥これを渡しておく。」


――魔道具『ホーミングクロスボウ』を渡した。


このクロスボウは敵を狙うことなくロックすれば勝手に矢が飛んで行ってくれる。そして、「単発」「連射」「重射」の3つのモードがある。そして、クロスボウの一番の難点のリロードについても弾倉化してあるから、その点も解決済み。


でも、こんなにもたくさんの機能を付けたら「その重さ」が気になりますよね~~でも大丈夫です。なんと、この「クロスボウ」は女の子でも簡単に持って走れるだけの重さしかありません。


こんなにもたくさんの機能を付けた「ホーミングクロスボウ」は今なら何と‥‥このお値段で買えちゃうんです!!テレビの前の皆さんも買うしかありません!!


「さっきから、何を言ってるの?」


「ありゃ?緊張をほぐそうと思って『ジャパネットごっこ』してたんだけど、面白くなかった?」


「はぁ‥‥なんか色々と溜め込んでいた自分がバカみたいです。でも、はい、大丈夫です。この服とクロスボウがあればやれそうです。」


「そう、良かった。本当なら近接用のナイフも渡しておきたいんだけど、扱うのが難しいから、今度一緒に練習してから渡すよ。」


「はい、お願いします。それと、このクロスボウの弾倉に入ってる銀色の玉が矢になるんですか?」


「うん。それは水銀の玉で、弾倉から装填されるまでの過程で『玉が矢に変わる』技術が組み込まれているから、5体連続でロックすれば後は勝手に機械がやってくれる。だから、祈が気を付けるのは『距離』と『モード』だけに気を付ければいい。」


「はい、分かりました。ところで正人は何も持っていませんけど‥‥大丈夫なんですか?」


「俺はね。今から用意する。」


俺は空間から魔道核《心臓》と人形を取り出して――錬金術を発動させた。


生み出すのは錬金術の中でも最高の技術と言われている「ホムンクルス」。ホムンクルスはゴーレムとは違い、99.999%の人間として人工的に作られた人造人間だ。


ホムンクルスを生み出す為に必要なのは、活動する為の「心臓」・「器」・「主人の魔力」の3つがあれば作ることが出来る。


ただ、欠点もある。生み出すのに必要な魔力が多すぎること。俺であっても一日に4体が限界だ。もう少し燃費を良くしたいが、これが限界なのだ。


そうして俺は「ホムンクルス」を作り出して、戦いの準備を整えた。

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