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片翼の天使【改稿版】  作者: 恭村
第一章
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はじまり




 誰もいない夜空の下、凪いでいる海の遥か上方に澄んだ歌声が響く。


『……光を失った


     貴方はまるで


      片翼の天使……



 ……黒い闇の中


     堕ちてくのを


      僕だけが見ていた……』

 

 何処か哀しげなその歌声は誰の耳に届く事もなく、ただ、空に輝く満月だけが見ていた。



【はじまり】



 其れは一人の考古学者の罪なのかも知れない。彼には使えない、恐ろしい力を見付けてしまった事。


 その罪を背負うは『想い』を持つ者。彼らはフィーラーと呼ばれ、その『想い』を強大な力に変える。


 十数個しかない其れは、争いを生んだ。皆力を欲し、力の無い者は死んでいった。

 沢山の人が死んで、沢山の人を殺して。争いの種は分かたれた。


 しかしその差は圧倒的過ぎた。


 残った十二個の『力』のうち八個もの『力』を手にした青年アウネルは、その力を盾にマジックキングダムを築き、その国王の座に着いた。


 アウネル王はその『力』に取り付かれたように更に『力』を欲した。世界を我が手に治めんがために。


 その『力』。人は『魔導兵器』MW〈Magic-Weapon〉と呼んだ。


 着々と世界を統一しつつある、大国マジックキングダムの統治下に置かれた小国は独立軍を名乗り、僅かなMWを掲げ、王国軍に反旗を翻した。


 誰が作ったのか、何処から生まれたのか、それは誰も知らない。それでも人は力を求め、争う。



 MWを巡る哀しく虚しい、戦争の幕開けであった。




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