DNA、ミーム
DNAとミームと未来
A:24歳、大学院1年生、生物物理専攻
O:20歳、大学3年生、経営学部
*一章 2019年4月
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Aのナレーション
A:あの頃は何も意識せず、ただ無邪気に思いつくことを口にしたかった。
・部屋
O:兄きは何で?生物科にしたの?
A:前に話さなかったっけ? 教員免許も取れるから、、、
O:あぁ、うん、、、それは聞いた。
なんで生物って?思って。
A:(あぁ)そう(ねぇ)、元々理系だったし、
それにアリのことがある時、ふと不思議だなって思って、
教師になるとしたら生物に先生になりたいなって思って。
O:ふーん、、生物って面白い?
A:お前、ミームって知っている?
O:ミーム?
微笑してOを見るA
A:DNAは知ってるだろ、、、
人、生物は自分の情報を次の世代に繋げるために
DNA、遺伝子という存在がある。
A:遺伝子というのはいろんな情報を未来に伝える役目だ。
DNA以外でその役目ができる存在って、他にもあるけどわかる?
しばらく考えながら、ゆっくりと話すO
O:そんなものあるの?
A:、、、少し深く考えさせすぎたかな?
例えば本、何十年何百年前の人の言葉・考えを知ることができる。
本だけじゃなく、音楽、絵画などの芸術や文学、科学などの学問、
スポーツなんかもそうかな、文化、文明なども含め、
遺伝子とは違う方法で情報を伝える存在をミームと呼んでいる。
O:なるほど、確かにね。
命があるか無いか関係ないなら、そうなるね。
DNAって出されると専門的な何か特別なものかと思ったよ。
ふと思い出したようにAがOに尋ねる
A:お前は二次元相手に恋愛感情とか抱く?
O:何それ? 兄きだって歳そんなに変わんねぇじゃん。
A:ごめん、変な意味じゃなくて、、、
いや変か?
学問的に興味があって、本来、DNAを残したいはずの生物が、
DNAを残せない2次元のキャラに恋をするのはなぜなのか?
すごく興味がある。
O:あぁ、、、
確かに生物が自分の遺伝子を残すために生きているとしたら変なことだね。
A:働きアリが自分の遺伝子を残さないことや
ファーストペンギン、自分が犠牲になることで集団を守ることも、
ミームと関係しているとされている。
A:ミームの研究もまだ始まったばかりでいろいろとわからないことばかり、、、
これは俺の推論なんだけど、
A:人類はパソコン・スマホなどの機械が発達し、
自分の情報を伝えるのに遺伝子を必要としない存在が現れる、
そういう可能性もあるのじゃないか?
O:どういうこと?
人造人間とか?機械人間とか?
A:そこら辺はわからない、けど、そういう可能性もないとは言えない。