第89話 〜無難殺し〜
この世界の失われた技術の可能性は無限大。しかも、人型のレーズンの可能性はその先をいっている。どう説明しても不可能なことやってしまく。
「あはっっっっっっ!?」
テーベのお腹を切り刻む。テーベは半分以上もダメージを負い、危機感を覚え靄の中から出る。
「…………もう終わりか?」
押している。完璧に押している。あの逆行の中で、靄の中で無難は急激に成長をした。
『おっとおおおおぉぉぉぉぉぉぉ!? これはどういうことでしょう!? あのテーベが!? あのテーベが押されているぞおおおぉぉぉぉぉ!?』
『これは驚きですね。あのプレイヤーは凄まじいですね。10万人も相手が出来なかったのに……しかも、あのパーティー完成されてますよ』
『しかし、本当に不思議なものです。。あんなにも余裕感を醸し出していたテーベがこんなにも押され始めるとは……』
『それは私も思いました。急に押され始めましたけど、何かあったのでしょうか?』
実況者席が大きいフラグを建てた。月詩が見て、聞いていたのなら、アイツらやってくれたなと言うはずだろう。
「なぁ、拳銃の悪魔。僕の能力ってしってるか?」
「……あ?」
テーベの突然の問に戸惑いを隠しきれなかった。テーベの能力?まだ黒刀術を放つのかと、無難は警戒し、傘比達も警戒をする。
「僕の能力『完全記憶戦闘』ってやつをさ!」
テーベは無難へ向かって走る。
無難は例の如く、避けようとする。
「————くっっっっっっっっ!?」
読まれた。避ける一瞬の隙を突かれた。
そこからテーベの攻撃は止まらない。
無難が避けても、先読みしてくる。攻撃をしても全てを避けられる。全て、全ての攻撃を読まれている。
これがテーベの能力、というより特徴。『完璧記憶戦闘』。相手の一挙一動を完璧に記憶し、対抗策を打ってくる攻撃。無難が本気でテーベと戦っていた時、”敢えて”攻撃を受け、弾き、全ての挙動を記憶した。
今のテーベは『無難殺し』なのだ。
「クソが!」




