第85話 〜微笑〜
物影に隠れていたレーズンと、傘比は遠距離攻撃をテーベにしかける。
「『我流 弓術 弐の型 』発動! 弓矢、10連射!」
「腕部分変形 『短機関銃』」
傘比はこの5日でスキルの熟練度上げたことによって『我流 弓術 弐の型 』1回の射出で、10本の弓矢を放てるようになり、対してレーズンは腕を『短機関銃』にし、テーベ へ小銃弾を撃ちまくる。
傘比達の攻撃をテーベは例の如く、見えない太刀で全ての攻撃を防ぐ。
「ふんっ!」
無難はテーベに回転しながら、右上から左下にかけて斬りつける。テーベは、真っ向からその攻撃を受け止める。
気持ちのいい刃物と刃物が打ち合う音が、辺りに大きくこだまする。
「ふ〜ん、強くなったじゃん」
「当たり前だ」
火花散る、双剣と黒刀。一振で無難の成長をものがたっていた。テーベは「ちょっとやるけど」と言う。
「だけど、まだ甘い!」
テーベは右足を無難の脇腹へと蹴りを入れる。体勢が悪い無難に当たるかと思うが、傘比が無難のサポートをする。
「ブーナくん!」
傘比は失われた技術の武器、『長短の鞭』をテーベの蹴りが当たる直前に、テーベの脚に鞭を絡ませた。
「うおっ!?」
そのまま鞭に引っ張られ、テーベは近くの岩壁に勢いよく衝突する。やっとテーベのHPが1割減る。
「スキル『連撃剣』発動!」
無難はテーベの隙を逃さない。《双剣士》のスキル、『連撃剣』を使う。スキルの名の通り、武器を振る速度が格段に上がり手数が圧倒的に増える。
しかも、テーベは傘比の粘着性のある鞭のせいで簡単には動けない。ここで勝負を賭けるべきだ。
「ブーナくん、いっけーー!」
テーベに向かって無難は猛スピードで走る。
普通ならばこのまま向かい、剣を当てれば勝機は見えるはず。
だけど、なんだ。テーベがこんなに簡単にやられるか? これはテーベの罠......なのか? ここまで簡単にあいつが、やられる訳がない。
そう思った時には、もう遅かった。
「我流 黒刀術 弐ノ太刀『漆黒の刃の返り討ち』」
何も無い空中から漆黒の斬撃が放たれた。
無難は最後にテーベが笑っているところを見た。




