第59話 〜頭から離れない〜
——そこからは本当に夢物語を聞いてるような気分だった
次々出るのは世界1位達の名前。テーベはもちろん、ヒョウ、フィー、ナルッシュなどの私でも聞いたことがある最強のゲーマー達と、この人は戦闘を繰り返していた。
その全員から虐められ、殺されまくられ、数々のゲームを挫折した。
何故、世界1位達がこの人にこんなに執着してPVPを挑むのか? 私はもちろん、全ての世界1位の人達は分かると思う。
あれは夏場の暑い日だった。
「今日もレベリングといきますか!」
私は毎日の日課、モンスターを倒してレベルを上げようと街を出た。
「はああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
私の目に止まったのは、あるプレイヤー。
ここで狩りをしているということはまだ初心者なのだろうけど……。何故か目でそのプレイヤーを追ってしまう。何故か惹き付けられてしまう。
一時の気のせいだろうと思い、私はそこから立ち去った。
「なんで、頭から離れないんだろ」
プレイヤーのことが頭から離れない。
どうしてだろう、なんでだろう? 気分が悪く、喉に魚の骨が引っかかったような気分にさせる。
「はああああああぁぁぁぁぁ!」
……先程のプレイヤーの声が聞こえた。待って、それは有り得ないと私の心は言う。
ここは中級者がくるレベリング場所だ。
初心者がここに来れるわけがない。初心者のレベルで倒せるわけがない。
だけど私の目線の先には———
あのプレイヤーがいた




