第31話 〜やばい〜
月詩が作った『鉄の壁』で区切った面積では、月詩が1番広いルームを使用している。
そうしなければ、六角形のロボットの銃弾を避けられないからだ。
「なんちゅう、銃弾の数じゃー!」
六角形のロボットはひっきりなしに、月詩に銃弾を撃ちまくる。銃弾の数、毎秒150。銃弾の全てを月詩は、避け続けている。
月詩の戦いもこれまた凄すぎるものだ。
「避けるので精一杯!」
月詩は上級錬金術『鉄の壁』のせいで、MPが空の状態。六角形のロボットを倒すにはMPを、MAXの状態で殺りにいかなければ負けてしまう。
「銃弾の数、半端ないし! しかも、学習スピードがエグいよ!」
MP回復のポーションに頼るはずの作戦が、あまりにもの銃弾の数と、六角形のロボットの学習スピードが早く出来ない。MPポーションを飲めないという緊急事態が生じているが、月詩は銃弾を、防具のおかげがあってか全て避けている。
AGIのステータスも低いはずなのに。
これが元世界1位なのだ。もう人間離れしていて気持ち悪さすら感じる。
「ッッッッッ————!? どこから飛んできたのッッ!?」
1つの弾が月詩の視覚外から飛んできたんだけど!? でも、防具のおかげでギリギリ防げた。全ての弾の弾道はギリギリ見れていたはずなのに!。
どこから飛んで———!?
「跳弾って反則でしょ!?」
銃声の音で聞き取れなかったけど、六角形のロボットは『鉄の壁』に弾を撃って、それを跳弾させて私に的確に撃ってきた......!?
いいや、たまたま私の方に飛んできた?
六角形のロボットは1箇所の場所を要所的に撃ち続け、そこでたまたま跳ね返った弾が、私に跳弾してきた。そこで初めて危機感を月詩は覚える
「壁に穴を開けようとしてる!?」




