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第29話 〜本気とは〜

「ふんっ!」


 月詩は無難の強くなった速さと、力があれば三角形のロボットに勝てると思っていた。


「ぐっっっっっっ!」


 なのに、無難に三角形のロボットの攻撃が当たりまくる


「......この装備がなかったら危なかった」


 無難と月詩は新たな防具を着けてきた。新しい防具は鉄の武器に耐性が強い......いや、鉄の武器にしか圧倒的な防御力を誇らない特殊な防具を着てきたのだ。


 4日前のロボットとの戦闘時。月詩は、無難が折った三角形ロボットの剣と、六角形のロボットの銃弾を入手していた。鑑定屋に行き鑑定をすると、三角形のロボットと六角形のロボットの武器や、弾の素材が鉄だと分かったのだ。


 ここまで分かれば後はNPC......自然人に、防具の制作をお願いし、安物の防具ではあるが確実にこの戦闘に向けて最強クラスの防具を付けてきた。


「......だから......俺のプライドをかけて勝ってやるよ!」


 無難の意気込みとは裏腹に、無難のHPが脅威的に下がり始める。相手が強いと言わざる負えなくなってきたが、それにより無難の中で月詩の仮説が立証された。こいつ……あいつが言ったとおり学習してやがる。


 戦闘前のミーティングで、月詩が言っていたことがある。


 月詩の考えた仮説の1つに、三角形のロボットと六角形のロボットは、学習機能があると言っていた。

 無難が三角形の刃の1つを斬った時に、三角形のロボットの動きが少し良くなったからである。

 それは、六角形のロボットの銃弾を弾き返している時にも、当てはまっていた。


 特に六角形のロボットの方が学習能力が高く、銃弾をその人物に合わせた不規則な弾速にし、相手を混乱させていた。

 だからあの時、絶対に勝てないと思い月詩は撤退したのだ。


「ふんっ!」


 相手が進化している。それは勝ち目がないことを表すが無難は月詩からその話を聞いた時———


『ってこと。結構無理ゲーでしょ?』


『なにが、無理ゲーなんだ?』


『えっ? だって自分の太刀筋を全て読まれたら負けるじゃん』


『……お前は馬鹿か?』


『うぬっ……!? なにが馬鹿なの、絶対に無理じゃん』


『……無理ではない。俺がその時にもっと強くなればいい事だ』


『たははは〜、なんかそれ言われると本当に出来る気がするんだけど』


『それが俺だ』


 三角形のロボットの刃が、1つが空中に弾け飛ぶ。


「余裕だな」


 進化し、無難を押していたはずの三角形のロボットの学習能力以上に、無難は進化し始め、強くなっている。人間の技ではない、無難の偉業に語り部の私すらも感服させる。


 これが世界を熱狂させた元世界1位


 だが———


 それもまた甘い現実だったのだ。


「——ッッッッ!? なんだその動きは!?」


 三角形のロボットは先程より無難の弱点、隙を見抜きそこを的確に攻撃を入れてくる。

 無難だけじゃない。三角形のロボットも無難と同等に成長し始めてきたのたのだ。


 成長と成長の戦い、終わることなき探究心と、自分の成長に無難は微笑みスキルを発動させる。


「……『敏捷』発動!」


 三角形のロボットの刃が次々と弾け飛ぶ。


「はあああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」


 圧倒的過ぎる速さと、先程の連撃とは考えずらいほどの熟練度が増した感じ……これはまさか……


 無難は本気を未だに出していない。


 その考えが私の頭を過ぎった。


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