表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
21/252

第21話 〜テーベ〜

「誰だ......お前は?」


 金髪のパーマの髪型で、赤色の和装を着ている、圧倒的な強者感を醸し出す目の前の男性プレイヤー。プレイヤーに少し無難は既視感を覚える。その人物を後ろから見ているウルフとの戦闘を終えた、月詩は冷や汗をかく。


「あー初めまして。天使と悪魔の新天地(エンジェルorデビル)、元世界1位。そして現、最高階級の開拓者の1人。テーベだよ。以後お見知り置きを」


 テーベという名を聞いて無難は、思い出し興奮する。この剣と魔法と失われた技術(ロストテクノロジー)の現時点で、1番PVPが強いと言われている人物。


 この世界ではPVPは意味がないのに、物好きにこの世界のプレイヤー達を狩り尽くした。


 殺した人数、約5000人以上。圧倒的な経験と圧倒的な才能(センス)で未だ無敗記録を誇る。


 これを見たゲームプレイヤー全員、口を揃えて言う。


【天才】と


「拳銃の悪魔とは戦ってみたかったけど……。う〜ん、ちょっと拍子抜けかな。僕に勝てる人を探してたけど。やっぱりそっちの方が難しいか〜」


 刀を鞘にしまい、テーベは目の前の無難と傘比を見る。


 傘比はこの状況が全く分かっておらず、どうしようかと目をキョロキョロさせている。


「お前は俺たちに、PVPを挑むつもりか?」


 核心をついた問にテーベは、何事もないように応答する。


「うん、そうだよ〜。でも僕、勝っちゃうよ?」


 余裕溢れるテーベ


 確かにテーベの方がレベルは高いだろうが、ここではテーベは1人、こちらは3人。この世界はパーティーを組んでいた方が100倍強い。


 それは月詩や無難だって分かっているはず。


「...........無難くん。喧嘩売らないでよ。ここは話し合いを」


 目の前のテーベは月詩や無難が苦戦したソロプレイで、プレイヤーを1000人殺しているという、噂を月詩は聞いたことがある。


「そんなのやってみないと分からないだろ」


「そうかな〜。でも、もう一太刀入れてるよ」


「......ッッッッッッッッッッ———————!?」


 無難のHPの1割がなくなっていた。


 テーベの洗練された一筋の太刀は、誰の目にも見えなかった。


 傘比、無難が目を見張る中、1番冷静な人物忘れてはいけない。


「下級錬金術師『風の刃(ウィンドカッター)』!」


風の刃(ウィンドカッター)』を正確にテーベの首に放つ。


 この世界には弱点(ウィークポイント)というものがあり、人間でいうと首に攻撃が当たるとその威力は絶大となる。月詩は「これを防げるわけないよね」笑みを浮かべる。


「さすが元世界1位のヘラだよ。一瞬の状況判断力。すげぇな〜」


 またもや無難に攻撃した見えない太刀筋と同じように、真後ろからの攻撃を弾き返した。

 そして、後ろを振り向き、月詩と向き合い笑いながら喋りかける。


「いや〜当たると思ったんだけどな〜。やっぱり天使と悪魔の新天地(エンジェルorデビル)出身地の人は違うな〜」


「あはははは。そうでしょ? 僕って天才だからさ」


 先程から話に出ている天使と悪魔の新天地(エンジェルorデビル)とは、複雑なバトル要素、複雑なスキル、複雑な操作方法。全てが複雑だが、その複雑さで高度すぎる戦闘ができると一躍有名、売れまくったゲームだ。


 ゲームの趣旨はバトルロワイヤル。最大10000人がプレイ可能なゲームだ。


 その中で異彩を放っていた者がいた。


「あ、ごめんごめん、嫉妬しちゃった?」


 天使と悪魔の新天地(エンジェルorデビル)の世界大会、10000人の猛者プレイヤー達と戦い、まさかの5000人以上を倒し優勝した。


 目の前の敵は本当に圧倒的な強者なのだ。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ