103話 〜登場〜
HPが1割を切った。鎧を貫通し、ペルは肉体に何か突起物が刺さった感触を味わう。
「槍があったのなら、安易に殺せたのだがな……。我もそこまでの才ということか」
「な……んで……!?」
瞬時、ペルの体から力が抜ける。状態異常【氷結】にかかってしまった為、体が動かせなくなり、膝をつく。
何も武器も持っていなかったのにも関わらず、【氷結】状態にしたその不可解な事と圧倒的な力の差。
これがBOSS。これが絶望だ。
「もう終わりだ。お主らは奮闘した。だが、我の才が上だった。それだけだ」
テルセウスはペルを見下し、また大きな欠伸をする。
「……こんな……所で終われる……はずがない!」
ペルは顔を上げ、怖いキャラクターの見た目も相まってものすごく、迫力のある気迫を出す。
「そうか、ここで終われるはずがないか。でも、お主はここまでだ」
その気迫ですら、凡夫の気迫とテルセウスは感じ、また大きな欠伸をする。
そして————
テルセウスは足を上げ、ペルにかかと落としをする。
「ッッッッッッッッッ——————————!?」
だが、テルセウスに何者かが、背後から剣を使って斬り掛かる。それをテルセウスは前へ、跳び避ける。無傷であることも驚きだが、誰がテルセウスに攻撃をした?
「油断したんじゃない、テルセウスさん?」
「何故……生きている?」
その者はこの状況を打破するであろう人物。
「ヘラ……さん?」
「頑張ったね、ペルくん。後は私に任せて」
元世界1位、ヘラが登場する。




