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第102話 〜経験戦闘〜

「なに?」


 防戦一方だった、目の前の敵が自分を倒して、目を開けば目の前にペルの拳がある。


 テルセウス自身、何が起きたのかは分からない。


「なかなか、やるようだが……まだ足りぬ」


「ぐっっっっっっっ!?」


 冷静なテルセウスはペルを吹き飛ばす。


 そのまま、立ち上がり体勢を立ち戻す。


「はぁ……はぁ……はぁ……勝ってやる……!」


 ペルの急激な成長……これは感覚を取り戻したきた。そう例えるのがいいだろう。


「お主の後ろには何人の師がいるのだろうな?」


 流石、テルセウス。ペルの特徴に瞬時に気づく。


 この10分間。ペルはただただ殴られていた訳では無い。テルセウスの攻撃を見て、そして自分の”経験”を思い出していた。ペルは数多居る、世界1位から虐めぬかれ、鍛えられてきた。


 ペルの経験はえげつないもの。


 ペルの経験は山ほどありすぎていて、全て身についているものでは無い。このゲームでは剣と魔法の経験を思い出し、それを実践し、敵を倒し続けていた。


 しかし、今は体術しか使える技ない。


「いくぞ……!」


 この10分間。自分の経験を思い出し、頭で想像し、体に叩き込ませた。戦えば戦うほど強くなり、相手のいい所だけを取り、更に強くなっていく。


 経験がものを言うこの特徴。



 後にこれを『経験戦闘』という。


「ふっ!」


 自分の経験を信じ、次の攻撃を予測し、受け流す。その後も全ての蹴りを手で受け流す。圧倒的な経験によりできるこの人外な技。


「それが貴様の才というものか……とんだ”凡才”だな」


 テルセウスはペルから離れ、腕を回し、集中力を高め、構える。


「氷虎流 槍術 壱ノ槍『氷の迫撃』」


 テルセウスの構えは槍を持ったかのようで、その構えは洗練させれている。誰が見ても心を奪われる、構え方。だからこそ、死の匂いが鼻腔をくすぐるのだ。


 しかし、テルセウスは武器を持っていない。何も持っていないのだ、攻撃など食らうはずは無い。


 そのはず……そのはずなのに———


「なんで効くんですかッッッッッッ—————!?」


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