第10話 〜話し合い〜
一通りの流れを話してみて傘比は難しい顔をし、腕を組む。傘比の神妙な顔を見たのは久しぶりで、傘比は少し黙った後に私の顔を見る。
「それで月詩は謝りたいの?」
謝りたいは謝りたい。確かに今、傘比に話してみたら自分勝手すぎたかもしれない。
客観的にって言ってても結果的には私の意見だし……。
「……それは否定できないけど」
「よしっ! ちょっと待ってて」
「う、え? どう——」
傘比は走り出し、教室を出ていった。どこに行ったかと待ち始めて約1分。教室の扉を見ていたら傘比が、誰かを連れて戻ってきた。
「連れてきましたーーー!」
「え、無難くん……」
「…………」
私の前に無難くんが立つ。……また昨日のように教室は一層に騒ぎ出す。だけど、目の前に無難くんが立つとそれも聞こえなくなり、鼓動が増す。昨日の言葉が私の脳裏に過ぎり、何を言われるかという少しの恐怖心が心を掠める。
「「…………」」
2人の無言に傘比はため息をついて私と無難くんを見る。
「月詩との話を聞いたところ2人の意見はどちらもとも正しいと私は思いました! ってことで2人とも謝ろう!」
「……何言ってるんだお前は」
「そうだよ傘比。ちょとそれは……」
傘比の唐突な謝り宣言に私と無難くんは戸惑い。傘比の顔を見てしまう。傘比はもう、なんで分からないのみたいな顔をして喋る。
「だって〜、2人ともただ頑固なだけじゃん。しかも、2人とも謝りたいんでしょ?」
「ふぐっ……」と私はまた図星しになる。謝りたいし、傘比と話してみたら私も悪かった。いや、無難くんも十分悪いけど……。
「2人ともって私は……あや……まりたいけど……」
「…………お前が謝れば許してやる」
「はぁ!? そのいい——」
「ほら! 無難くんがそういう意地っ張りなこと言うから月詩が困るんでしょ! 2人ともせーので謝ろうよ」
逆上ギリギリのところを傘比に止められ、その後の突拍子もない言葉に私は戸惑ってしまう。
「せーのでって……保育園児じゃあないんだぞ俺たちは」
「私もそれはいや———」
「仲良くなりたいなら私の言うこと聞く!」
傘比に「ほら2人とも目合わせて!」と言われ私は無難くんの顔を見る。マジマジみると、流石毒舌王子と言われだけある。めちゃくちゃイケメンだ。
対して無難くんは私の目をすんごい見てくる。ちょっとそれは羞恥心が煽られるからやめてほしいけど……
「「ごめん(なさい)」」
私は頭を下げ無難くんは頭を下げない。いつも通りっていうか、それが無難くんだからいいやと思ってきた。
そして、傘比は笑顔になる。
「よろしい!」
その「よろしい!」の声のおかげで何故か気が緩み、無難くんとのわだかまりが解けたような気がした。流石、コミュ力ポジティブお化けの傘比さん。もう、私の中では神様みたいなものですよ。
傘比は私と無難くんが喋ってほしらしく、私と無難くんの顔を目を動かし行き来している。
傘比の無言の圧力というものが私に刺さり、仲直りした後に話すのってめちゃくちゃ気まづいのに、普通は男が喋るものでしょ?
でも、絶対に無難くんは喋らないし。
「……じゃあさ、あの攻略法を考えようか」
共通というか私達にはこの話題しかない。
「…………どうする?」
ちょっとオドオドしく喋る無難くんをちょっと可愛いと思いつつ、心を開いてくれたことが私は嬉しくゲーム魂に火がついてしまう。
「私が考えたのは———」
「ねぇ、私がいるのにゲームの話直ぐにするのって酷くない?」
「あ、ごめん傘比。朝からずっと考えてたから」
「ううん、でも、大丈夫! なぜかって? 私もパチモンヘルメット買ったからさ! だから私も混ぜて!」
「ふぇ?」
何故か不思議な声が出てしまった。
うーーーーーーーーーーーわぁぁぁぁぁってな回でした。いや傘比をどうしてもゲームに参加させたかった。でもこれからチート展開が始まります。
私が書きたいのはいいチートなんで、無双オラオラ系ではありません…………多分!




