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表裏

今回は、ちょっと動きを入れようと思って書きました。漫才系が特に僕は好きなので、そこを入れつつ、書けたかなって感じです。よかったら見てください。


「わいをどこに連れて行く気や。」


ここは共同墓地。彼の名はfornky。猿頭である。前方にはうさ耳にぬいぐるみを抱えた女がいる。


「まあ、待ってなって。」


鼻歌交じりのスキップをしながら目的の場所へ向かう。


「薄気味悪い女。」


fornkyは警戒網を張り、血の気が引いた表情で歩いた。


目の前に黄色い物体が現れる。「危険立ち入り禁止」のロープだ。


「潜ってね。よいしょ。」


彼女は、片手にぬいぐるみを抱きかかえながら、そこを潜る。


「なんでわいがこんなことせな、ならんのや。」


そう言いつつ、fornkyもロープの下を通った。


「もうすぐだから☆」


彼女は嘲りのまなざしで彼を見る。彼は無言で、不安や憂いを抱えつつ、言うことに従った。

茂みが濃くなっていく、足元を頼りに彼らは道を歩いた。そして、目的地は、現れる。


そこは、広場だった。意図的に作られたように、周囲に短い雑草が生い茂る。

中央には、大きな棺桶。本来の真夜中の暗さを投影したような、漆黒だった。

こんな気味が悪いとこに来るつもりなんてなかった。fornkyは、怖気づく。


「まあ、見てなって☆」


彼女は、綿の手袋をはめると、汚れている表面をそれで綺麗にし、文字を確認した。


「ooga安らかにここに眠る。」


そこにはそう書かれていた。


「何をする気なんや。こんな辺鄙なところで。」


足をわなわな震わせながら、fornkyは彼女は指差す。


「決まってるじゃない。生き返らせるんだよ♡」


彼女がぬいぐるみを空中に投げる。

fornkyは瞬間危険を察知し逃げ出そうとするが、恐怖で足が竦み身動ぎ一つできない。


「土に帰せ。death soil。」


含みのある笑みを浮かべ、彼女は呟き、そして、ぬいぐるみを取る。足元から草花が現れる。集合体のつるとなり、彼の足に絡みつく。トゲのある草がfonkyの足に刺さる。喚き声を上げるが、人が助けに来るはずもない。少しずつ、彼は抵抗しながらも、植物に呑まれていく。


そして、彼は全身草花によって拘束された。うさぎのぬいぐるみを持つ彼女は、ポケットから、縫い針を出すと、彼の手の甲に、躊躇なく、刺す。口は草に封じられ、彼は声にならない声で叫ぶ。


「お楽しみはこっからだよ〜〜♡。」


狂った笑みを浮かべる。彼女は縫い針を用いて、棺桶の字をなぞる。


「生と死両者の相反する存在をもってraqvindgtの名において、命じる、サモン。 」


刹那、みるみるfornkyの生命力が奪われ、屍と化した。


蓋を叩く音がする。

ドスドス。そして、遂に開いた。


「ooga。久しぶり。キャハ☆」


raqvindgtは、そんなfornkyを見向きもしないで、夜空の中、ぬいぐるみを抱きしめて笑った。


次の日


体に何か体重がかかり、目覚める。


「わっ。ヤッホー。」


naitsuが手を振って、目の前にいた。そして、後ろにはseisとnana。体は一瞬挙動不審になったが、それを悟られまいと、


「えー。なんだよ。急に。」


目をこすりながら言う。


「驚いた?」


彼は興味ありげに聞く。


「寿命が縮んだわ。」


あまりに驚きすぎて言葉を失うとはこのことだ。


「私たちはやめようと言ったのに naitsuが...。」


seisたちは、おそらく本当に止めようとしていたのだろう。最後の最後で、ポーランドに逆転ゴールされたみたいな感じだろう。同士よグッジョブ。


「昨日の今日でこれは想定外すぎる。」


naitsu から目をそらす。


「だよね。」


seisが合わせる。


「まあ、いいじゃんか。相棒。」


手で肩を叩き、彼は屈託のない笑みを見せる。


「こっちは距離感掴めなくて困ってるの。」


寝起きで拗ねたように、そっぽを向く。


「アメリカンにいこうや。朝のディープキスがお望みなら、やってやるよ。」


「そんなのいらねー。やりたいなら、鏡で自分の顔としてろ。」


「もうしつくした。」


「...」


辺りが殺風景となり、静まりかえる。


「ちょっ。待て。ジョークジョーク。」


場を盛り上げ、弁解しようと周りを見るが...。


「ナルシ...。」


nanaは痛恨の一言を言う。


「まあ、枯れ木も山の賑わい、とも言うからね。」


「誰が、枯れ木だ。」


「それより、支度を...。」


彼女らは出ていき、firstは服を探し始めた。

彼からは、どんよりオーラが漂い、まさに、枯れ木よりも枯れ木していた。


「立ち上がるんだ。ジョー。」とか叫びながら、彼をスタンディングオベーション並みの賛美で讃えなんとか立ち上がった。昨日から、一言言ってやりたいと思ったのだが、


「naitsuの眼鏡伊達だろ?」


「世間一般に眼鏡イコール真面目。自分よりも、地位が高い人に対して頭を垂れながら、足を舐めてでも、自分の地位をより高見へと、登りつめようとする。その姿を具現化したものこそ私なのだ。フハッハッハッハ。」


満足げに、先のnaitsuは嘘かのように仁王立ちで大袈裟に笑った。


「足を舐めるのは流石に嫌だなあ。」


「ものの例えだよ。実際やるつもりだが。」


「いや、それ例えになってない。」


「まあいい。それより時間大丈夫か。」


気づかなかったが、鐘の音が起きた時に一回鳴って、二回鳴って、三回鳴って...。


「あれ。結構やばくないか?」


「やばいな。」


こくりと彼は頷く。


「はよ急げ。」


naitsuの手を引く。


「いや、待て。もう、 nanaとseisが行ってる。」


眉間を抑え、firstを制止させた。

一度、呼吸を整え、一安心した。けれど、頭の中に残る罪悪感のようなものに駆られ部屋から飛び出した。

今回は短かった理由は、ちょっと忙しくなるかもというのと、丁度いい区切れだったからって理由です。結構後味残す終わり方とか気をつけていつも書いてるんで、歯切れが良いかなと思います。

読んでくださりありがとうございました。

ジャステリー小説家希望フォローよろしく。もしくは、感想書いてくださると幸いです。最近フォローしてくれる方多いのでちょっと嬉しいです。フォローしてくださったら、相互フォローするので、よかったらお願いします。まだ、未熟者ですが、これからも末永く時間の許す限り頑張って書いていくつもりです。

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