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「え、こいつうるさ」「だよね、台所にも響いてきた」「これもしかしておねーちゃん大ハズレ引いたかも」「お姉ちゃんそれ私も思った」「返せよ私の3000円!!!!!」

はいどーもっ!異世界1時間めの小上創一ですっ!


というわけでね、空腹をそのまま放置しつつ、クソだだっ広い草原を走り抜けて、やって参りました跳ね橋!!作りがほんと中世感、というかファンタジーゲーム感あって今更ながらテンションが上がってきましたね…!

この跳ね橋を通れば、砦を抜けて城下町のような場所へと続いているのがわかります!果たして無事通過できるのか…!乞うご期待!


守衛さんみたいな人がいますね!鎧が機能的でかっこいい!でも観光に来たわけではございません、腹が減って居るのだから!そんなことも!仕方ない!


では早速…すみませーん!


「…なんだ?貴様、この街に何か用か!?」


なかなかテンションが高い!いいですね!好きですよ!

そうか、この世界旅人が行商くらいしか渡り歩く人いませんもんね…ならどうしましょうか


普通に旅人ってことにしときましょ!いざこざ起こさない!善良な一般人!的な!


「旅人か…許可証は?」


………………???

きょかしょう???

えっなんですか、そんな文化。

レベル高すぎない??初めての街に拒否られるとか洒落にならないんですが???


えーと、あの、落としまして……


「持ってない奴は大体そうやって言い訳するよな?まぁ大丈夫、今のご時世魔力によるタトゥーが一般的だろ?それ見せてくれればいいから」


まりょく??????

あの?????

ネット投稿系創作作品における万能アイテム???

マナとかオドとか細かいあれそれとかそんなものをかなぐり捨てて、操れればなんでもオーケーなアレ???


嘘ダウソダウソだ嘘だよお前、お前それはお前、お前ぇ……なん、おま………えぇ……?


「嘘だろ、ないのか…?まさかそんな事、おいおい、ちょっと待ってろ」


言われるがまま、その場で直立不動します。

もうこれはあれだよね。詰んだよね。


「ほら、これは見覚えあるか?」


戻ってきた守衛さんに見せられたのは黒い球体と、それを支える五徳の様なものが一体になった神秘的なアートでした。

いや見たことあるかと言われましても、それに似ているものならいくらでも見たことはあるんですけどね。あの顕微鏡って言うんですけど。


「顕微鏡とはまた違うな。確かに形は似てなくもないが」


へっ?………知ってんの………???


「常識だろ」


エェーーーー!?この時代文化レベル高すぎなぁい!?どーなってんの!?なんでそんなに高度な技術持っておきながら跳ね橋と砦と城下町なんですかぁ!?何かとガバガバじゃないのここ!!!

鉄筋コンクリートとかさ!とかさぁ!


「なんだお前、まさか異世界から来たのか?」


看破されたァーーー!!!!異世界という概念が染みついているんですね!?つまりそれは俺より先に俺と同じ様にファーストフード食おうとして穴にスゥポーン!ズゥルーン!グゥシャア!ってなった人がいるという事に違いない!ねぇそうでしょ!


「あー、めんどくせぇなお前。俺は過去にそういう奴に出くわしたことがあるだけだよ。お前と同じ様に脳髄にキリギリスが詰め込まれた様な奴が何人かだけだけどな」


「まぁとりあえず!女神の祝福を受けし異世界放流者にはお帰り頂く命令だ。お前なかなか面白いからな。こっから祈っといてやる。ほらさっさと何処へでも行くなりしろ」


Oh………終わった…。なんでやのん…なんでこう上手く行かんのん…。ここ、なろうやないん……こういうのとんとん拍子に上手く行くんと違うん………?

踵を返し、とぼとぼと俺の次に来てた馬車とすれ違いながら、これからどうしようと思いを巡らせていました。

その時です。


「おじさん、そりゃないよ!私のとこの従業員に対してそれはさ!」


その辺の魔物って狩れるのかなぁ…禁漁とかそういうの敷かれてないといいなぁ…サバゲでナイフプレイ縛りして5人ノーデスでキルするくらいしかできないからなぁ…厳しいなぁ…。


「おや、ミラじゃないか!今日はおやっさんは一緒じゃないのかい?」


「パパは二日後に肉仕入れて来るよ!というかそれを伝えるのと新顔の登録に来たんだけど!」


「おおそうかい、というか、新顔ってそいつの事か?」


「そうそう!雇ったの!」


あのツノの生えたウサギとか羽バッサーやってるドラゴンさんとか食えるのかなぁ…正直言って嫌だなぁ俺鼻炎持ってるから森入りたくないんだよなぁ…


「心ここに在らずみたいな雰囲気出してるけどさ、なんでこっちの話に聞き耳立てつつその場で足踏みしてんのさ。あんたの事だよ」


…えぇっ!?僕のことですかぁ!?


「白々しい!…とにかく、あんたは今日から私の店の従業員だから!」


「これで通れるでしょ?おじさん!」


「まったく…良かったな。そこの面白い奴」


な…


「「な?」」


「なろう」の加護…ほんとにあったぁーーーーーー…!!!!!!!!

お読みいただきありがとうございます

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