「・・・」
もう、いつの事だったろうか。俺とポクーが出会ったのは。
記憶を遡っても思い出せない程昔、俺達は出会った。物心が付いた頃両親に聞いても、いつの間にか居た。という有り様だ。
ある村のある農家の四男として生まれた俺は、ただ居るだけ存在だった。
遊び相手はいつもポクー。たしかその頃名前付けたんだっけ。ぐにゃぐにゃぁ、とか当時の名残り。両親の振るう鍬を真似てポクーを粘土の様に捏ね繰り回したのが最初だったと思う。
その当時は意志の疎通なんて出来なかった。なのに何故か俺から離れて行く事は無かった。今聞いても教えてくれないし、俺ももうどうでもいい。
そして意志疎通なんて出来なかったのに何故かその頃、一方的に約束したのが現在まで続く俺の夢。言い出した当初の俺は何処からその地を知り、どうして口走ったのだろうか全く覚えていない。
空中都市。特に俺が目指しているのは『原初の空中都市』と呼ばれる、かつてさる有翼人種が建造したと言われている太古の空中都市だ。
建造したその有翼人種の名は分かってないが、現在いる有翼人種の大半は飛行能力が退化していて、当時の種族とは最早別種と言える程時が流れたのだろう。
この世界に空中大地は幾つかある。
大半はモンスターの住処だが、低軌道を通る幾つかには人が住んでいる。もっとも、何々教の聖地だとか誰々の別荘だとか歴史上転々と住まわれ方が変わる様だが。
そんな中、原初の空中都市は低、中、高の軌道の内、中高度軌道に位置する空中大地にあるそうだ。そして人が文明を築いた最高高度とされている。
俺はその地でポクーと共に景色を眺めてみたい。その時には最高の魔水も持って行こう。




