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進みゆく戦争準備?

 ダンジョン潜りを始めて三日。


「1ティカ57ゼンになります」


 ギルドでたまに残る象徴部位を売るも、日々赤字。

まぁ分かっててやってるんだけどね。それと現在の進行具合を聞いておくか。


「今どれ位雇われてますか?」

「今日昼の時点で七百程だと聞いています」


 着々と雇われ兵が増えているようだ。


「今回のここの総数分かる?」

「そこまでは、まだ。いつも通りなら六千前後ですが、今年は何分干ばつでいくつもの領で財政がひっ迫してるらしいですから、そのしわ寄せが来るのでは。と予測が立ってます」

「なるほど。裕福な領地の負担が増えそうと」

「確定ではありませんが」




 翌日。

 今日はダンジョン潜りは休みにして、露店広場に用がありやって来た。

 そろそろワイバーンの干し肉を売ろうというのだ。流石に人の数倍大きな生物の干し肉は早々食べ切れるものじゃない。


 この都市で露店を開くには場所代をその地を管轄している者に払うだけでいい。あとは売り物がなんであれ、買い手と売り手次第。



「おっ、リトじゃねぇか。久々だな」

「ご無沙汰。久々に干し肉屋出しに来たよ」


 集金係のおっさんに金を渡し、一日許可証を貰った。


「仕事終わったら寄らせてもらうぜ」

「まいど。もっとも、売切れてたらごめんね」


 既に多くの露店が出ており、辺りは活気に包まれていた。

ただやはり戦争前か、いつもより活気が無い。



 テキトーな場所に御座を敷き、その上に背負って来た大きな籠を置いた。その籠の中にはもう三つの籠が入っており、ワイバーンの部位で三つに分けた干し肉達が零れ落ちんばかりに詰めて来た。


さて、リトの干し肉屋開店だ。



 店を開けてそこそこに、


「おっ、にいちゃんじゃないか。随分見掛けなかった気がするな」

「いらっしゃい。遠出しててね、久々の開店だよ」


 贔屓さんが早速買いに店に顔を出してくれた。


「おぅ。それで幾らだ?」

「どれ選んでも三つで5ゼン」

「やっすっ!にいちゃん今回不出来かい」


 贔屓さんが金入れに伸ばしていた手を止めた。


「不出来ではないな。今日は戦争前の特別価格さ。どうだい知り合いに戦争行く者がいたら餞別にでも、うってつけだよ」

「にいちゃんの基準は独特だな。まぁ不出来じゃなけりゃあもらおうか」

「まいどっ」



 その後も安さに釣られてか贔屓さんや初顔がひっきり無しに買いに来て、籠いっぱいに詰めて来た干し肉も大半売れ、昼にしようと撤収し俺も露店の客側に転身。最近すっかり値上がりした露店群の中へ消えていった。




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