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空浮ぶ請負人が過ごす日々  作者: チカさん
第二章 請負人の日常
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放浪の日常2

 亡骸を見つけた日の昼頃、一つの支流を遡ったところにある村に到着した。川の両岸に家々があり、漁をしたりして生活しているっぽい村だ。

だが、


「あれは・・・メイザーか」


村と思い近付いた村はどうやらメイザーの村だったようだ。

しかも、


「どう見ても人が作った家だ」


つまり村が一つモンスターに滅ぼされたという事だ。辺境の村では良くあることらしいが実際には初めて見た。

亡骸の身元捜し途中にえらく面倒なものを見付けたものだ。


最寄りの村は目算で徒歩約二日。村間としては珍しい位離れている。大概は徒歩一日あれば到着する距離に最寄りの村がある。

なぜなら途中に野宿を挟まないといけないからだ。

野宿は危険だ。俺の様な特殊な方法を取っている者以外は、戦いを生業にしている請負人ですらパーティー単位では数日が限度だ。村人ならもっと敷居が高い行為だ。


可能性としては昔は途中の村があったが何かの理由で消滅して取り残されているという事もあるらしい。村人は自由に出入りできんが、行商人が護衛を連れてたりして訪れれば細いながらも残る事はあるらしい。


村の考察についてはここまでにして。


それにしてもまたメイザーか。本当に何処にでもいるな。


規模はざっと見た感じ五十程度。

奴等は一つの家に数体の成体のオス、メス。ワラワラと幼体がいると言った人の農家の様な家族構成で暮らしている。もちろん独身の可能性もあるよ。

だから家の数と規模から最大数は逆算可能だ。といっても進化種がいた場合はこの構成が多少崩れるため過度な期待は禁物だ。


・・・・やるか。

ゼイメイザーがいないと仮定し計算した場合、武装しているオスの成体は約十体。しかも川の両側にほぼ同密度で分布、つまり五体。森じゃないから矢さえ気を付ければ十分殲滅可能だ。

非武装のメスや幼体は請負人によっては、ボーナスと言い切る者までいるがいる程狩るのは容易い。

ただ、モンスターと共にいる俺はそこまで言い切れんが。



 とりあえずあの村から離れた。

亡骸積んでるからな。


「何処か置き場に良さげな場所はあるかな?」


良さげな場所を探し漂っていると、


「・・・あれは同業者っぽいな」


街道をメイザーの村に向かって三人組が歩いていた。目算で夕方にはメイザーの村に着くかなって位置だ。

うーん、村は彼等に任せるか。ここで出しゃばれば面倒になりそうだ。



 別の支流の村に到着した。

先程の村から西にあった村で先程と同じように川の両岸に家がある村で、上空から周囲丸ごと見た感じでは更に孤立している村だった。


東から、普通の村、徒歩二日、メイザーの村東側、川を渡り、メイザーの村西側、徒歩一日、現在俺が見ている村、といった立地にある村だ。

他の方向には最低でも二日の範囲には村は無く、この村は街道先っちょの村という事だな。川で分断されているがな。

それに向こう側に見えるのは他領の村だな。


いやぁ、壮絶な立地だ。最寄りの村まで最低三日。しかも途中にメイザーの村もありと。


いつも通り離れた位置に降り立ち歩いて村に向かった。

無用な警戒を受けないためだ。

ポクーは少し高いところで亡骸を乗せて付いて来ている。




「お前は何もんだ」


夕方前に村に近付くと武装した村人が数人集まり特に屈強な体をしたおっさんが誰何してきた。


「旅人かな?」

「何故疑問形なんだ」

「うーん、本業は持ってるけど今は半休暇中。さてさてその場合本業の身分を名乗るべきか迷うんだよね」

「意味が分からん。うん、それとその上の奴は何だ」


クィっと首を振り、ポクーを示し問うて来た。


「相棒です。それと伺いたい事があるんですが」

「・・なんだ」

「あまり良い話題ではないんですが、良いですか?」

「かまわん。今この村は大変なことになっていてな。ちーと位悪い話じゃどうってことない」


隣村が占拠されていることは知っているのか。逃げ出せた者でもいたのかな?


「実はそこの川の下流で亡骸を見付けたんですが。心当たりはありませんか」

「何、亡骸だと」


ポクーを降ろし彼らにその亡骸を見せると、


「ゼ、ゼニス!」


どうやらこの村で当たりだったようだ。




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