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空浮ぶ請負人が過ごす日々  作者: チカさん
第二章 請負人の日常
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放浪の日常1

「はー、今日も良い天気だ」


あの合同依頼からいくらか経ち、今は放浪生活をしている。


昨日の雨も過ぎ去り、ポクーの上で被っていた雨よけを片付け、身支度のため一度川辺に降り立つと、


「流木かぁ。上流はけっこう降ったのかな?」


放浪生活をする上で天候に関する情報は常に集めるべきである。と一人ごち、身支度を整えしばらく川の様子を眺めていると、


「うん?あれは・・・」


・・・気になったからしょうがない。と再び一人ごち、ポクーに乗って先程流れて行った流木を追いかけた。




「君は何処から流れて来たのかな」


俺がたまたま見付けたのは人の亡骸だった。うまい具合に流木に体が乗っていたが引き上げたときには既に息をしていなかった。

素朴顔の青年で、この服装から多分村人だろうと当たりをつけた。


義理も義務も無いが見付けたのも何かの縁だと何か名や村が分かる品でも持ってないかと亡骸を漁ると手紙が出て来た。

いや、多分手紙というのが正しいだろう品だ。表の字も滲みきっているし泥水で茶色いしで体をなしていない。

手紙らしき品を置き再び漁り始めると、


「今度は金か」


別に金を持っていることは不自然ではないのだが、小銭と少々大きな金がそれぞれ別の場所から見つかった。金袋を二つ持つとはもしかして商人の類か?いやでも服装がなぁ。盗人や盗賊の可能性の方がまだ高いくらいだ。


結果、他には木彫りのどこにでもある宗教系小物を所持していただけだった。

殆どの物は流されたのだろう。



 地図を取り出し川の上流にある村を探したが、


「無いな」


この辺の町で地図を買ってないからぁ。

俺の持っている地図は真ん中にウリスタニアがあり、この辺は地図の端っこ辺りだ。ウリスタニア周辺は細かに書かれているがそれを外れると都市や主要な町、街道位しか描かれていない。

近くの町に行きたくないし目視で探すか。


町に行きたくないのは町に入るには通行料が掛かるからだ。

もっとも、ウリスタニアでも同じだが、拠点では在籍しているギルドが月一で一括処理ということになっているため門では払う必要はない。それに依頼中の通行料は経費として落ちる。所属しているギルドがいくら零細とはいえこれは請負人ギルド連盟規約なのでそこは同様だ。


ただ、今は放浪中。

通行料の内訳が基本金と所持品による追加金。

既にそこそこ長い事放浪しているので討伐証明部位や干し肉などが結構溜まっている。拠点以外の町に入るとこれがバカにならん追加金となるんだ。拠点ではよほどの事が無い限り請負人の所持品に追加金はかからん。



 ポクーに亡骸を乗せ、俺も乗り込み人相書を描きながら上流に向かって進んだ。人相書を描いているのは村が見つかるか微妙だったからだ。

この辺は川が集まっているところなので、どの支流が正解か賭けなのだ。

流石に腐敗臭がしてきたら埋葬するつもりだ。




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