序章1A プロローグ
青い空のしたをひた走る青い車。
その中に乗っている少年が、僕
山田和哉である。
僕は中学二年生になる春休みに、父の仕事の都合で転校することとなり、いま、新しい家へと向かっているところである。
もし、誰かが僕に「悲しいか?」と、訊いてきたら、僕は0.0001秒以内に
「そりゃあ悲しいよ。」
と、答える準備が出来ている。そのくらい悲しい。
悲しさのあまり、ああ、友と最後に交わした言葉は何だったかな?と、ふとかんがえる。
確か
「君のこと忘れないよ。三歩歩くまでは、決して。」
「ニワトリか。」
だった気がする。
ああ、いま考えれば馬鹿みたいな会話だったな。次転校するときは、もっと感動的に別れよう。
そして、頭の中でデモンストレーションをする。
「和哉のこと、私絶対忘れないから。」
「ああ。」
「あと、私和哉のことずっと······大好きでした。」
「ああ、知ってたよ。」
そして、熱いキスを交わす。
うん、自分でにやけてしまうほど完璧だ。
さて、読者の皆様から苦情がくるまえに、登場人物の紹介をしよう。
まず、車の運転をしているのが僕の父だ。
顔は、普通。
普通の顔を思い浮かべていただけば、それが僕の父だ。
次に、助手席に座っているのが、僕の母だ。
顔は、普通。
普通の顔を思い浮かべていただけば、それが僕の母だ。
最後に、僕。
僕は、自分を世界一のイケメンだと思っているが、だれにも僕のイケメンさを分かってもらえない。
まあ、皆は美的センスが無いから、分かってもらえないのも仕方ないか。
読者の皆様には、イケメンな顔を思い浮かべていただけば、それが
僕だ。
さて、完璧な登場人物紹介が終わったところで、そろそろ、プロローグを終わりにしよう。
僕の、新たな学校生活がどうなるか、
期待して待っていて下さいね。
〈続〉
【あとがき】
ここまで読んでいただきありがとうございます。
はじめまして。桜星です
変な物語になっているとは思いますが、よろしくお願いします。