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6話 今だけ赤ちゃん

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 「もう我慢しなくていいのよ。里穂は十分頑張ったんだから」

「いいの? ママ」

私の右耳にはお母さんの膝の感触があり、私の左耳にはお母さんの手の感触がある。

どうやら私はお母さんに膝枕されたまま頭を撫でられているのだろう。

ついさっきまで車に乗っていたはずなのに、気が付いたら家にいるなんて……


 今の私の膀胱にはかなりのおしっこがたまっている。

私はより長くおしっこを我慢するために、いつも通り股間を手で押さえつけようとした。

しかし、私の手にいつものスカートやショーツの厚さではない感触がある。

触ったときに鳴るどこかで聞いたことのあるような恥ずかしい音。

私は紙おむつを履いていた。


 「私、紙おむつしてる……」

ふと私の口からそんな一言が出た。

「ええそうよ。大丈夫、おむつが里穂のおしっこを全部受け止めてくれるから、もうおしっこを出していいんだよ。もう我慢するのがつらいでしょ?」

これはお母さんなの?

お母さんは私を安心させることは言うが、私を諦めさせて安心させるようなことは一度も言わない。


 突然、私の視界に天井の照明とお母さんの露出した胸が映る。

お母さんは私を膝枕した状態で、徐々に上体を降ろして胸を私の口元に近づける。

なんで?

私はもう高校二年生なんだよ。高校二年生の女の子がお母さん母乳なんて吸う訳な……い。

お母さんの胸が近づいてくるとともに私の目がどんどんトロンと垂れていく。

ああ、このままじゃ本当に赤ちゃんになっちゃう。

おむつをしているだけじゃなくて、お母さんのおっぱいまで吸うなんて……


 徐々にお母さんのゆったりとした鼓動が聞こえてくる。

無意識にも私の口が開いている。

とうとう、私の口にママの胸が触れる。私はママの胸に軽く右手を添えてその突起をちゃんと口に含む。もう14年も前の感覚だが、私はその感覚を思い出して、ママのおっぱいを十分に吸う。末っ子である千香がもう小学一年生だというのに、私の口には懐かしい味が広がる。

私の意識はどんどんとまどろんでいく。


 「さあ出していいのよ。里穂はもう赤ちゃんなんだから」

「うん。おちっこする」

そういっている間にも、おしっこはもう出てきていた。

私は赤ちゃんになりたくない、おっぱいも吸いたくない、おもらしもしたくない、赤ちゃん言葉で話したくない、だけど私の体と口がそうさせない。

おしっこは止まるどころか、どんどんと勢いが強まっていく。

とうとう、女の子独特のおしっこの排出音が私の耳にも届くほどになった。


 乾いていたおむつは、暖かく濡れていき、ずっしりと重くなっていく。

その間も私の口はママのおっぱいを吸っているままだった。

ああ、もう私赤ちゃんになっちゃったのかな……

私のまどろみは最大限に達し、私はとうとう眠りについた。

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 「お姉ちゃん、おはよう!!」

あれ、私は家にいて、赤ちゃんになっていたんじゃ……

「お姉ちゃん、高速道路降りたよ!」

その言葉で私の意識が一気に明確なものになった。

そうだ、私は温泉旅館に行くために車に乗っていたんだ。

それじゃあさっきのは夢だったんだ。


 意識が明確になったとともに、肌に伝わる感触も徐々にわかるようになっていく。

すると、私の顔の右側に、お母さんの太ももの感触があることに気付いた。

あれ、私さっきもこうやって膝枕されていたような……

「里穂、もしかしておねしょしなかった? おしっこの音が聞こえた気がするんだけど……」

お母さんがまるで膝枕をしている相手に対して授乳するかのように、上体を曲げて私の耳元でささやく。

私はさっきの夢の内容を思い出し、私は急に緊張してしまう。


 そうだ、夢の中でも私こんな風にされていて、そんな中でおもらししたんだ……

私の膀胱に突然、痛みが走る。まだ少し眠気が残っていたせいで気が付かなかった尿意に私は気が付いてしまった。

考えれば考えるほど、どんどんおしっこがしたくなる。

私は左手首を股に挟んだ。すると、一度おしっこで濡れたおむつが圧迫されて、じわっと私の股間におしっこが染み出てくる。

本当におねしょしちゃってたんだ。


 「あ、あぁ……」

突如私にとても大きな尿意が襲い掛かってきた。私はその尿意に驚き思わず声をあげてしまう。私は左手をより股間に強くあてる。

力の入れすぎか、我慢のし過ぎかわからないが私の体は震えていた。

すると、お母さんの手が私の左肩に触れる。

「もう、我慢しなくていいのよ。おむつなんだから出していいんだよ」

「でも、おむつがやぶれちゃう……」

私は我慢するために力んでいるせいで大きくなりそうな声を、抑えながらお母さんの誘惑に抵抗する。


 「大丈夫、そのおむつは二回までなら耐えられるから」

お母さんは私を膝枕したまま再び前屈姿勢になり、私の耳元でささやく。

私は昔から、耳がとても弱く、お母さんの吐息が少し入っただけで、体に電気が流れたようになり、ビクッと一瞬体が震えた。

私は体に力が入らなくなってしまい、今まで我慢していたおしっこが何の抵抗もなく、流れ出してきた。半身を横に倒して寝ているせいで、右側のお尻を中心におしっこの温かみと湿っぽさを感じる。

その間もお母さんがおもらしをしている私をそっと優しくなでてくれている。

徐々におむつの右側は私のおしっこを吸収できなくなり、一瞬私のお尻の谷間の間におしっこがたまる。だが、流れ出る私のおしっこは止まらず、とうとうお尻の左側までを温め濡らしていく。


 起きているときにおむつを汚すのはおととしの旅行以来なので、二年ぶりだった。

私は久しぶりの感触に気持ち悪いと思いつつも少しその感触を楽しんでしまっていた。

徐々に、私のおしっこの水流は弱くなり、とうとう私の久しぶりのおむつおもらしは終わった。私はお母さんの表情をうかがうために私は顔の向きを変えた。

私の目には微笑んでいるお母さんの顔が映っていた。


 「ママ、もう少しの間ナデナデしててほしいな」

お母さんは何も言わずに、私の腰回りを撫でていた手を私の左耳付近に動かし、私の頭をなでてくれた。

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