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第2話 発見 第1異世界人

 大輝は魔物を――スライムだけだが――倒しながら、順調にレベルアップを続け、LV7まで上がった。その間、森の中へ中へと進み続けた。もちろん、大輝が目指しているのは、村もしくは町だ。しかし、歩けど歩けど、人が通りそうな道は見つからない。鬱蒼とした木々が見えるだけだ。そして、大輝の歩くペースは最初の頃より落ちていた。


「腹減った~~」


 それもそのはず、大輝はまだ一度も食料を確保していない。動物系の魔物はよく見かけるのだが、あまり倒そうという気分ではない。どこかに、果物とかあるだろうと高を括っていたら、ものの見事に裏切られ、ただの一つも見ていない。大輝が、くたびれた表情をしながら、そう嘆くのも無理はない。

 

 しばらくして、大輝の気配察知に複数の反応があった。反応レベルはこれまで見てきた魔物のものだろう。ここに至る道中で魔物の手段を発見したこともあるので危険かもしれないが、もしかしたら、そこに食料があるかもしれない。そんな一縷の望みに期待しながら、気配を殺しながら茂みに隠れ、そっと覗く。そこには、馬や猿の魔物がいた。そして、すぐ近くに赤々と熟れたリンゴであろうか、そんな実がすぐ近くの木に実っている。魅了するような甘い匂い。これには、大輝は思わずガッツポーズ。やっと腹が満たせる。自然とよだれが出てくる。大輝はすでに安堵の表情だ。


 大輝は心にゆとりができたのか魔物たちが腹を満たして去るのを待った。リンゴみたいなのは数多くある。加えて、猿の魔物がリンゴを掴み、馬の魔物がリンゴを口でくわえて、枝からとると、取ったそばからすごい勢いでまた実ができる。この事実は大輝を歓喜させた。魔物たちがその果実へと噛りつく。


「ドカ―――――――ン!!!」


「............は?」


 突如として、目の前が真っ赤に染まった。大輝は眼を見開き、口をポカーンとだらしなく開けながら、ただ一点、魔物だったものの残骸を見つめていた。それは、頭が見るも無残にぐちゃぐちゃにはじけ飛んでなくなっていた。モザイク処理確定だろう。

 

 大輝は茂みから立ち上がるとゆっくりと木に近づく。そして、赤い悪魔の実(リンゴ)に手を伸ばすと、その実をもぎ取った。やはり、触れるだけでは大丈夫なようだ。そして、大輝はそれをいくつかもぎ取るとそのまま宝物庫に入れた。もちろん、武器としてだ。もはや赤く塗装した手榴弾にしか見えない。


 エグ過ぎるなんなんだこの世界。赤い実の爆発物ってなんだよ。もしあのまま食欲のままかじりついたとしたら......うぅ、考えたくないな。天運に助けられたと大輝は心底思い、こうして無事に生きてることにこれほどまでにない感謝の念が湧いた。


 大輝は未だ心ここにあらずといった様子で再び歩み始めた。


 そのまま1日がたった。小さな洞窟に陽が差し込む。


「うぅ......朝か。」


 大輝は大きく伸びをして、体を覚ます。ゆっくりと立ち上がる。結局、何も食べてない。あの衝撃映像を見た後では、食欲もなにも湧かなかった。だが、それは昨日までのことさすがに耐えかねる空腹感に襲われた。「なんでもいいから()()()()食えるもの探さなきゃな。」そう独り言ちりながら、洞窟を後にした。


 しばらく歩いても、何も見つからない。もういい加減動物系の魔物を仕留めたほうがいいのか。そんなことを考えてると2つの気配を感知した。1つは大きく強い反応、、もう1つはだんだんと反応が弱まっている。このような気配はこれまでの道中でも確認できた。だから、無視することもできた。だがなぜだろう、妙な胸騒ぎがする。ここで行かなかったら、後悔するかもしれないそんな気持ち。


 大輝は大きな気配に感づかれないように慎重に近づいた。そして、茂みからそっと覗く。そこには全長20メートル以上でおおよそあの世界(地球)ではみないような大蛇がおり、そのすぐ近くには水色の髪をしたボブカットの少女が肩で息をしながら、地面にへたり込んでいた。顔色も悪い。おそらくだが、あの蛇に噛まれ、毒を注入されたのだろう。そして、あの蛇はじわじわと弱って死ぬのを待っているのだろう。


 助けてたい。だが、あんなでかいのに勝てるのか?明らかに自分よりレベルが高そうだ。恐怖している、心が委縮している。確かに感じる死の匂い。......怖い。だが、ここで逃げ出したら、男として大事な何かを失うそれだけはわかる。


 大輝は茂みから立ち上がった。


「こっちだ蛇野郎!!俺を捕えたかったら、こっちに来てみやがれ!!!」


「シャアアアアアアァァァァァァ!!!!」


 大輝が挑発すると、それに呼応するように大蛇は雄叫びをあげた。

 大輝はチラッと少女の方を見る。一瞬目が合った気がした。大輝は恐怖を隠すように笑って見せると、さらにサムズアップして走り出した。大蛇はうねりうねりと胴を左右に揺らしながら、大輝の後を追っていった。少女は、ただその姿をジッと見つめていた。

やっとヒロインですね。やっぱ大事ですよねヒロイン

それではまた次回

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