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村人Aの異世界叙事詩  作者: ユッケ=ビビンバ
第一章 はじまりの詩〜依頼遂行編〜
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第1話 プロローグ

小説自体初めてなので少しずつ書いていきます。

少しでも読んでくれれば幸いです。

 ―――今日はとても良い日だ。


 空は雲ひとつない青々とした快晴。

 かといって気温が高いわけでもなく、肌寒くもない、心地よい日和。


 校庭では体育の授業を行っているのが見える。

 今日はハードル走か、皆がんばるなぁと誰もいない校舎の屋上で呟いた。


 そして何より、今日は僕の誕生日。

 いやぁ、ほんとに今日は―――“僕が死ぬには”良い日だなぁ。





 それにしても、何時から僕はこの世界から逃げ出したいと思い始めたんだろう?


 中学三年生になっていじめが過激になってきた頃か、担任でさえ僕の味方になってくれなくなった頃か、それとも母さんが彼氏を連れてくるようになって家に居場所がなくなった頃だろうか?

 いや、もしかしたら最初からそう思っていたかもしれない。


 まぁいいか。どうせ今から死ぬのだから。

 母さんにとっては、ようやく目障りな邪魔者が消えてくれるわけだ。喜ばしいことだろう。

 それに、母さんなら今の彼氏と新しい家庭を築けると思う。


 問題は僕をいじめたクソヤロウとそれを見て見ぬふりをした担任だ。

 僕の部屋においた遺書には、彼奴等が僕に行ってきたことを延々と書き連ねてある。

 あれが見つかれば少なくとも担任は解雇、クソヤロウは最悪、いや“最高”では退学かな。


 そう考えるからと、思わず笑みが溢れる。




 ―――よし、そろそろ逝こうか。


 決意して屋上の縁に足をかける。そこから見た景色は想像以上に恐怖を煽るものだった。

 だからといって、今さら諦めるわけにもいかない。

 このまま生き地獄が続くより、いっそのことあの世に行ってしまうほうが楽だ。


 校庭の生徒の一人が僕の存在に気がついたようだ。近くの友達にこちらを指差して話しかけているのが見える。

 そうしているうちに、いつの間にか校庭にいる全員がこちらを向いていた。

 何か叫んではいるようだったが僕には聞こえない。どうせ『馬鹿なことはやめろ』だの『落ち着け』だの、そんなところだろう。


 さあ、ギャラリーは十分だ!! いざこの世界に別れを告げよう!!

 心の中で意気揚々と宣言し、僕は屋上から飛び降りた。




 人は死の危機が迫ると、一瞬がひどく永く感じると言う。なるほど、こんな感じなのか。

 周りの風景がスローモーションのようによく見える。

 といっても、顔は校舎の方を向いているから風景も何もないんだけど。


 ……あ、目があった。

 二階の窓から外を眺めていた女子生徒と目があってしまった。

 これはトラウマものだろうなぁ。本当に申し訳な―――




 そこで僕の思考は停止した。某中学3年A組泉田緋色(せんだ ひいろ)15才―――僕は死んだ。







 ふと気がつくと、僕は何もないまっさらな空間にいた。

 あるのは対面するように置かれた二つ白い椅子と、その間に置かれた小さめのこれも白い机。僕はその片方の椅子に座っている。

 僕は朦朧とする頭の中で、直感的に此処があの世だと理解した。


 直後、RPG風のテロップが目の前に出現し、そこには“あなたはしんでしまいました”の文字が映し出される。

 そして、その下には暗い表示の“コンティニュー”と通常の表示の“ギブアップ”が書かれてあった。

 どうやら、僕の人生“コンティニュー”はさせてもらえないようだ。まあハナからそんな気はないけど。


 そんなことを思っていると、一番下に“リスタート”の文字が遅れて表示された。

 僕は何を思ったのだろう。今までの人生に些細な未練があったのか、この文字に少しでも期待したのか、僕はゆっくりとその“リスタート”を人差し指を伸ばし、押した。


 すると突然テロップの表示が変化する。それと同時に白い世界も形を変え始めた。

 一体何が起こったのだと狼狽しながら、テロップの方に目を向ける。

 テロップには先程の文字は消え去り、新たな文字が滲み出るように浮かび上がっていた。


 “あなたのじんせいはやりなおされます。ようこそ―――”


  「ようこそ異世界へ」


 誰も座っていないはずのもう片方の椅子から声がする。目を向けると、そこには見知らぬ誰かがいた。


「おまえは……」


 おまえは誰だ、そう聞く前に僕の意識はこの世界と共に途絶えてしまった。

最初からなんだか暗い感じでしたがここから色々話を広げていこうと思っています。

この物語は泉田緋色という15才の少年の目線で書いています。家庭や学校での環境でひどく歪んでいますが転生したことによってどう変化するのか楽しみにしてください。

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