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馬の扱い

 家畜の蹄鉄については、長期計画として方向転換した。

 今まで増やしてきた家畜の数が多く、今更一度に全部対応しようとするのは無理だ。無謀だ。ブラックだ。

 1年以上の時間をかけて対応していくようにしたい。





 馬もトナカイも基本は同じ。

 棲息する場所が北の森と西の平原と言う違いはあるが、4つ足の動物で、草食よりの雑食で、わりと臆病という点はよく似ている。


 王国で一般的なのはポニー種のようなやや小型の馬で、サラブレッドのようにスマートな大型の軽種馬ではない。ちょっとはサラブレッドもいるけどね。

 イギリスのハクニーポニー、日本の木曽場のような乗用可能な品種で、馬車馬としても使われる。あ、首が立っているのでハクニーポニーの方が品種としては近いかな。木曽馬は首が寝ているから。


 体高は130㎝ぐらいで体重は400㎏ぐらい。

 走る速さは人を乗せた場合でも時速換算で40㎞は出る。力強さと足の早さを兼ね備えた品種だ。

 もっとも、生前の普通の馬の事はそこまで知らないんだけどね?



 馬が手に入ったからと言って普通の騎兵隊を編成できる訳では無い。

 俺が貰ったわけだが、用途として「伝令用の早馬」と言われているため、自由には使えないのが現状だ。


 ただし繁殖させ、数を増やせば話が変わる。ある程度数を増やせば自分用の馬を確保でき、やれる事の幅が広がる。

 もっとも、馬の数が増えるなんていったらあと4~5年は見込まないといけないけどな。


 爺さんにしてみれば、ちょっと時間と手間はかかるけど、普段の働きに対してボーナスを出したつもりなんだろうね。実際に馬は使い道が多様な万能家畜の一つだし。

 牛に牽かせているプラウも、馬にやらせれば効率が倍になるって話なので頑張って増やせるだけ増やしたいものだ。





 馬の餌と言うのは、草だけで済む物ではない。

 牛などのように干し草を用意しないと冬を越せないし、大豆のようなタンパク質を多く含む物も食べさせないと体が大きくならない。炭水化物に穀物も必要だし、金がかかり面倒なのだ。


 一度に食べさせると消化に良くないので何度も小分けにして食べさせるなど、工夫も必要らしい。半日近く食事に時間を使うとか、どこの小動物かと言いたい。

 餌やりにしてもちょうど口の高さに干し草などを入れる箱を置かないといけない。低ければ足で踏んで駄目にしたり、高ければ目に入ってとても嫌がる。

 ついでに水も近くに置いてすぐに飲めるようにしておかないと消化に悪く、かと言って水分を多く含む餌はNGだと。非常に面倒だ。

 他にも岩塩のようなミネラルを多く含む塩を用意しないと、ミネラル不足で病気になる。いつでも岩塩を舐められるように馬房には岩塩の塊を置いている。この辺は他の家畜も似たようなものだけどな。


 ニンジンはオヤツで、好んで食べるけど栄養価的にはあまりよろしくない。

 草を消化して栄養にする馬でも、ニンジンを主食にして生きていくのは無理らしい。



 俺は馬の専門家ではないので、この世界の馬の専門家に色々と相談しながら物を用意したり施設を作ったりしている。

 前世の知識でチートするより、現場を知っている人間に任せた方がいい分野もある。

 経験則とはなかなか馬鹿に出来ない物なのである。

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