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虫除け

 農薬関連で有名どころはボルドー液ともう一つ。除虫菊だ。

 ありがたい事に地中海原産のこの花はこの世界の王国にも普通に存在する。日本で超有名な蚊取り線香メーカーはこの除虫菊を使って会社を設立したのはよく知られた話だ。

 乾燥させて粉末にしたを物を撒くだけでそれなりの除虫効果がみられる。

 この手の植物由来の農薬で俺が知っているのはタバコだが、俺は個人的にタバコが嫌いだからあまり使いたくない。


 あと、個人的にぜひやりたいのが養蜂だ。

 蜂蜜目当てである事を否定しないが、蜂は生物農薬と言って、害虫駆除に使われる事があるのだ。それに受粉の役にも立つし、とてもとても有益なのだ。

 チョウチョなどは芋虫の段階で害虫だから要らないし。むしろ消えて無くなれ。





 問題は、これを思いついた段階で冬を迎えている事。

 当たり前だが除虫菊はもう枯れているし、蜂だってほとんど見かけなくなった。


 つまり、できる事が少ない。

 最近になってようやく蜂の巣を探すために森の奥へと向かうようになったが、今のところ成果を上げていない。

 蜂にしてみれば枯れた木々の間を飛び交う理由が無いし、秋の終わりから春にかけて蜂蜜を消費し続けるだけの時期は活動を抑えて蜂蜜を消費しないように努めているはずだ。



 今の蜂の巣にはきっとたくさんの蜂蜜があるのだろうが、それを奪えば巣が一つ全滅するわけで。巣の場所を確認する以外にできる事は無い。

 でも、蜂の巣が手に入れば蜂蜜だけではなくロウソクの原料である蜜蝋も手に入る。


 手を出したい。

 しかしここで蜂の数を減らしてしまうと来年は大丈夫なのか?

 複数見つかったら、一つぐらい回収しても……。





 そうやって森を徘徊していたが、蜂の巣ではなくイチョウが見つかった。

 銀杏を落とす、あのイチョウだ。


 イチョウは葉っぱの形が特徴的なので見間違えることは無い。

 木の下には銀杏が落ちているのでありがたく回収しておくことにした。茶碗蒸しに入っているものをよく食べていたけど、酒のつまみに摘まむ人もいる。あの独特の食感は食べる人を選ぶが、それでも食事のちょっとした彩になるだろう。



 ……あ。

 そう言えば、銀杏って虫除けに使われていたよな。独特の匂いで害虫や害獣を寄せ付けない効果があった気がする。

 確か、葉っぱでも良かった気がする。


 イチョウは木材としても優秀だし、この辺りで育つなら植樹するのもいいかもしれない。

 街路樹にも使えるし、ちょっと頑張ってみようか。

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