甘味大根
爺さんの話は後で聞く事にして。冬の間に、泣きたくなるようなことがあった。
ユリアの初潮が、あったのだ。
12歳の子供相手に子作り待ったなしである。外見年齢は日本人の15歳ぐらいまで成長してるけど、それでも俺から見たらロリ枠です。
魔法を使って一回で妊娠させたけど、本気で泣きたい。
他の嫁の相手もしなくちゃいけなくなったし、無駄な事に時間を割かなきゃいけないのが地味に痛い。
肉体年齢に引っ張られて多少は性欲あるけどさ、ハーレムとか、現実が見える立場になると本気で要らない。キャバクラに遊びに行くならいいんだけど、貴族だけにたくさんの嫁なんぞ邪魔なだけである。
何より、ロリに手を出したことが怖い。
俺より先に逝った婆さんがこの事を知ったら確実に殺されるぞ、俺。
婆さんがいるのが天国か地獄かは知らんけど、情報封鎖を求めます。あと、同じ世界に転生してるとかも堪忍してや。いやマジで。
春になって、悪い事だけでなく良い事もあった。
春までの間に何度か大根とキメラ大根の交配種を試してみたが、1つは上手くいったのである。
甘味用の大根、それが成功したのである。
甘味大根はクドいぐらい甘い大根になり、煮詰めてできる砂糖は頑張って育てた甜菜よりも多い。
手間はかかるが3倍速で育つことと必要な敷地面積などを考えると、砂糖の生産量は3~5倍になる。ついでに砂糖の搾りカスが飼料になるのでどこにも無駄が無い。
俺が利用方法を見つけられないだけかもしれないけど、他の大根は味が悪くなるので作る価値が無かった。
今回他の3種は失敗であったわけだが、全滅じゃないのであんまり気にならないけどね。
交配種はまともに作ろうとしても上手くいかない事が多いのだから、1つ成功しただけで大金星と言っていい。
それに、この甘味大根の種なら売れるんじゃないだろうか。
砂糖の作り方まで添えればきっと人気商品になる。
元になるキメラ大根が無ければ世代を重ねるごとに甘味大根は劣化するだろうし、俺の優位は崩れない。
懸念材料は人気が出すぎて王宮がこの甘味大根を召し上げることぐらいか。
陛下に差し出せと言われると、さすがに俺も強く出れない。
大丈夫だとは思うんだけどね。
でも甘味料とか砂糖とか、王都でも売っていないんだよな。甘味と言えば蜂蜜と果物ぐらいしかないんだし。
俺の気にしすぎか?




