表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
194/550

肉が欲しい

 アンケート結果の中で一番多かった、肉の増量要求。

 実は、これが出た理由は分かっている。


 人口増加による、個人に分配される肉の減少が理由だ。

 俺は定期的に狩りを行っているが、そこまで多く狩ってはいないのだ。





 食肉の量。

 これは狩りと家畜の屠殺(とさつ)、その後の解体によって得られる肉の量だ。


 狩りの獲物は安定しないが、家畜の肉はほぼ固定値となっている。

 半年単位で屠殺する家畜は兎と鶏がそれぞれ600羽、猪が100頭となっている。水牛と羊はまだ増やしている最中なので食肉にしていない。


 500人に分配するとして、鶏と兎が1.2羽で合計が約2㎏とごく少量。猪は1頭当たりから得られる肉が40㎏で1人の割り当ては8㎏だ。

 一食100g食べれば100食分。

 狩りによる追加があるとしても、これだけで足りないのは当然だ。



 理想は家畜で得られる肉の倍を狩る事。


 タンパク質は、1日150gの肉を食べる事で必要分を摂取したと言える。

 魚や大豆などでも構わないが、肉だけで考えれば半年で1人当たり27㎏は欲しい。


 細かい誤差があるから5割増しでトントンと考えよう。



 もちろん魚や大豆、卵によるタンパク質摂取を考えればそこまで増やす必要はない。

 だが、もっと肉を食べたいというのは極めて男らしい欲求なのだ。

 本能と言っていい。


 俺は美味い物であれば肉にこだわる気など無いが、欲求としては共感できる話である。

 出来る限り叶えてあげたいと考えてしまう。


 ……肉の量が増えた分だけ他の消費が減るという現実的な理由もあるけどね。





 家畜を殖やせないのであれば狩りしかない。非常に単純な話だ。


 では、どうやって狩るか。

 それをどうやって安定させるかが問題になる。


 500人分の食肉。例えば体重100㎏の猪に限定しても年間300頭は狩りたいという話になる。

 俺がそのうちの200頭を確保しているが、残り100頭をどうするか?


 専門の狩人を育てる?

 兵士役の男たちが訓練としてやってみる?

 収穫祭ならぬ狩猟祭をもっとやってみる?


 どれも負担が大きいね。

 あと一歩のアイディアが足りない。



 肉があまり好きじゃない誰かを探すのも手だろうけど、もっと他の手段を探してみよう。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ