品種改良(不可)
カブが収穫できた。
カブは2ヶ月から3ヶ月で収穫できる。わりと短期間で収穫できる大きさに育つのだ。そろそろ夏なので、もう収穫しないといけなかったとも言う。大きくしすぎると味が落ちるのだ。
カブを育てるのに大事なのは水やりで、朝から日の高いうちだけ水を撒く。夕方以降の水やりはNGだ。排水の良い土地を選ぶのも大事。
あとは土の中に石ころなどが混じっていなければ綺麗に育つ。石が多いと股割れしたりするらしい。
カブは煮て良し、炒めて良し、焼いて良し、サラダにして良し。漬物も美味しい。
根部を食べるのが基本だが、葉っぱも食べられる。
まさに万能。
これが救荒作物の実力だ!
ただし。
これは日本で購入したカブの話だ。
異世界のカブは、美味しくない。育ちやすいのは、栄養価が豊富なのは同じなんだけどねー。味はまだまだ発展途上なんだよ。
泣けるね!! 割と本気で……。
ちょっとでも野菜の味を良くしたい。
そんなときは、どうするか?
これはカブとかに限った話だけどね。小麦とかではできなんだけどね。ちょっとぐらい、分かるほど味が変わるかどうかは運しだいの方法が一個ある。
収穫したカブ。まずは根部だけを食べます。葉っぱは根部をやや残すように切り落とします。
……まぁ、こんなもんか。自分たちで育てたって意識が補正値として働き、多少は味が良いように感じる。
で、その中でも特に味が良かった奴を選びます。
選んだカブの、根部から上、葉っぱを水に付けます。土は無しで。
しばらくすると切った先が再生し始め、根っこが出てきます。根っこが出てきたら土に戻します。
そのまま育てると、花が咲いて種が採れるようになります。あ、自家受粉させるために、他のカブから隔離しましょう。他のカブと同じ畑でやると遺伝子がレイプされます
取った種は今度育てるカブの種として確保しましょう。
とまぁ、こんな感じだ。
要するに、味が良かったカブの種を残す。
その繰り返しさ。
美味しいカブを食べたければ、雑種にするのが本当の正解。他の品種と交配させ、1代限りの品種にすると野菜は美味しくなる。
野菜は交雑させると栄養価が落ちるけど、味は良くなるらしい。あと、種を採られても次の世代は劣勢遺伝子が暴れまわるらしい。つまり独占できる。
他にもメリットはあるらしいけど、うろ覚え。
何年もかけて自家受粉しないようにして、自家受粉しない様になったら交配させるらしいけどね?
そんな手間暇かける余裕は無い。というか、どの組み合わせで美味しい野菜ができるかも分かっていないし。
いまは良品安定だけで精一杯なのさ。




