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自分の人生だからこそ。~その2~

「わては、今度は人間に生まれ変わられへんかもしれません。閻魔さん、怒ってはるだろうで。まあ、動物の方が、しがらみがなくて、エエとも思いますわ。」

石津がニカッと笑う。

─良いことを教えてあげます。閻魔様からの伝言でね、今回のお仕置きとして、石津さんは、人間に生まれ変わって、しがらみの中で修行して来なさい、ですって。フフフ…。

清子が笑って告げる。

「粋なお仕置きですな。」

─閻魔様とお茶を飲みながら、どんなお仕置きにしようか相談したのよ。寛大な方で気に入ったから、茶飲み友達になっちゃったわ。

「閻魔様、お母様、ありがとうございます。」

石津が空に向かってお礼を言うと、俊太郎が声を上げた。

「…あ、なんだこれ?」

見ると大きな煙のような塊が現れていて、中から画像が浮かび上がった。


**************************************************

「夏美ちゃんがいなくなると困るの。祐一は頼りにならないし。ああ、どうしましょう!」

聡が病室の手前にさしかかったときに詠子の声が聞こえてきた。聡がツカツカと病室に入っていく。

「病室で大きな声を出さないでください。それに、夏美がいなくなると困るというのは、どういう意味ですか?」

「困るわよ。何かあった時に誰に相談するのよ?」

悪びれることもなく言う詠子に、聡が一喝した。

「夏美は、俺の嫁さんなんです。お義母さんの道具じゃないんです。お引き取りください。夏美が聞いたら悲しみます。」

「なっ…!」

病室で眠る夏美を目の前に、聡が詠子に怒っているのだ。普段の聡からは、想像のつかない場面だ。

**************************************************


「何これ?」

「ご主人さん、やりますなあ。」

唖然とする夏美に、石津は笑顔を見せた。

「お嬢さんのために、外堀からの作戦のようですな。」

「え…?」

「迎えには来なくても、準備してはるんちゃいますか?話のわかる人ですな。」

「お父さんが、山川のおばあちゃんに怒ってる…。」

「意外だな…。」

子供たちも唖然として見ている。

「お母さん、帰ろう!私たちも、一緒に怒ってあげるから。」

「そうだよ。お母さんがガマンしなくていいんだよ。それに、まだ一緒にいて!たくさん叱られてもいいから、まだ…うっ…僕たちのそばに…いて…ください。」

俊太郎がガバッと土下座するとする莉乃もそれに倣った。

「お母さん…お…願い…。ヒック…、お願い…します!」

ーあらあら。こんな可愛い子たちにそんなことさせたら…。夏美ちゃん、幸せ者ね。さあ、仲良く帰りなさいな。

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