表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
夢の中で会いましょう  作者: 伊織 黝霧
2/2

学校には夕焼けが差している



「疲れた…」

俺の大嫌いな化学

好きな人には悪いがどうしても理解でき無い

もう元素記号なんていらねぇよLevelに達した

「あ、蓮夜ー!お疲れだな?」

「クロム…見ての通りだよ」

「そう言えば化学嫌いなんだっけ?俺あれ楽しいけど」

「どこが…」

クロムは頭が良いからそんなこと言えるんだ

俺なんて悪い悪すぎる

どうにかしてほしい

「かわいそーになー。わから無いってなんか辛く無いか?」

「クロムにそんな考えがあったなんてね」

「あれ?貶されてる?」

酷いなぁ、僕は蓮夜大好きなのに

大好きなのに、を強調すんな

「まぁ、ファイト!勉強すれば何とかなる!」

「軽く言ってくれる…」

でもありがと

嬉しかったけどそんな一言言ってやんない

恥ずかしいから

クロムのまえで作ってきたおれが壊れてしまう

「……ヤバい!ちこくだ…!」

先生に作ってきた俺も壊れちまう

急げ、俺


今日はクロムの部活は遅くなるみたいだから

先に帰って良いよ、と言われた

別にいつも一緒に帰ろうなんて一言も言って無いが

取り敢えずわかった、とだけ言っておく

だけど何か寂しいのでクロムの教室で待っていた

1人というものはつまら無いもので教室にいるものの何もする事がなくただ呆然と窓の外を見ていた

県庁に近いこの学校は交通量も多い

バス、電車も充実しており交通面では申し分無い

本当はもう一つ上の学校に行く予定だった

だが俺が受験勉強を怠ったため一つ下げたのだ

自業自得

しかしこちらの方が俺には合っていたのかもしれない

同じぐらいの学力

負けないようにと精一杯頑張れる

ここで良かった

そう思えるようにしたい

「……蓮夜?」

「あ、クロム。終わったのか?」

体操服ではなく登下校時は制服というのをキチンと守っているクロムはもう制服だった

「なんで?帰らなかったの?」

「一緒に帰ろうかなってさ」

「でもどうして教室に?」

「クロムいつも帰る時忘れ物無いように一回見に来るだろ?確か」

「なんで知ってるの?」

「伊達にクロムと付き合ってませんー」

驚いた顔をしたがすぐに戻った

なら帰ろう、と目で促す

釣られるままクロムの後ろを追いかけた

最後にポツリとありがと

クロムが笑いながら言った


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ