No.4 気だるさの代償
あいつが暴れて10分の時間が過ぎた。
そしてさっきまで会場を埋め尽くしていたアンドロイド達は、瞬く間に鉄クズの山となった。
「やっぱり量産型はつまらん。」
リクはため息をつきながら残りのアンドロイドを砕いていた、あのオカマ一人残して。
あのオカマ野郎はまるで鬼の様な形相でこちらを睨んでいる。
こっち見んな。
そりゃそーだ、自慢の大群をあっという間に鉄クズの山に変えられてしまったのだから。
ぶっちゃけウチのチームの奴らなら大体これ位は出来る。
確かウチのチームのアンドロイド単独破壊数の最高が1573機だっけ?
そんな事を考えながら、ゆっくりと立ち上がる、なんか忘れてるような気がする。
なんだっけな。
記憶力の無い頭を頑張って回してやっと重要な事を思い出す。
「やべ、アンドロイド5体無傷で鹵獲しないといけないの忘れてた・・・。」
慌ててグラウンドの方を見ると、あ、もう3機しかいねぇ。
ガガガガガガガガガ
訂正、あと2機。
「あいつは鹵獲の指令がある時、呼ばない事にしよう」
どうやって誤魔化すか考え事してたら、最後のアンドロイドが破壊された。
さっきよりピンチだよチクショー、指令に怒られるのはカンベンなのに。
その時、ずっとほったらかしにされてたあのオカマ野郎が高笑いを始めた。
「オーッホッホッホッホ!!!!!よくもアタしの可愛いアンドロイド達をぶっ壊してくれたわね!でもこれで勝ったと思わない事ね!」
とりあえず五月蠅いオカマはスルーしながら言い訳を考えてたら、突然、周りの鉄クズが宙に浮き始めた。
まさかあのオカマ野郎。
鉄クズがオカマを中心に集まり何かの形を型取り始める。
「オーッホッホッホ!!見なさい!これが周りの機械を集め、アーマー化する事が出来る、メカスーツブレスレットよ‼」
巨大化しても、見た目はアンドロイドそのものだ、だが見るからに装甲と武装はより強化されているようだ。
まぁ、あいつの研究材料としては75点位かな?
とりあえずこれを鹵獲しなきゃ俺が酷い目に会うからな。
しかし、隣の相棒は殺る気満々でチェーンソーを砥いでいた。
仕方ないので素早く小型銃を造り出し、リクの後頭部に撃ち込んだ。
ダンッ!
「え?」
ドサッ