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探検でもしますか

秋弥目線です

翌日。

オレ達は村の散策をしてみることにした。

「まずどこに行く?」

「そう言われてもこの村に何があるか知らないからな……」

「適当に歩けば良くね?」

「それ、いいな」

ということで、適当に歩き回ることになった。


「ここはなんだ?」

「………倉庫じゃないか?」

「食い物がいっぱいだ……」

貯蔵庫らしき蔵の中には食い物がこれでもかというほど詰まっていた。

たぶん非常食だろう。

思わず食べそうになった。

夕花に止められたけどな。


「ここは広場か?」

「だろうな。秋弥ストップ」

「ぐえっ」

開けた空間を探検しようと思ったら紘斗に襟首を掴まれた。

地味に痛いし苦しい。

首をさすっていたら服を引っ張られた。

「んあ?」

振り向いてみると子供が数人。

しばらく無言で見つめる。

「なあ、兄ちゃん達って怖い?」

……はい?

「怖くは……ないと思う」

思わず夕花のほうを見た。

そしたらすっげぇ眼光で睨まれた。

「でも母ちゃん達みんな怖がってるんだぜ」

「そうそう。ぼく遊びに行くなって言われた」

抜け出したけどと笑う男の子に続いておれも私もと言う子が続出。

こんなとこにいていいのか?

「怖がる必要なかったよなー」

「ねー」

「もし俺達が悪い奴だったらどうするつもりだったんだ?」

「どうするって……」

「さあ?」

「それより遊ぼうよ!」

子供達に服をぐいぐい引っ張られる。

伸びるー!

「遊ぶのはいいが、何をするんだ?」

「ちゃんばら!」

夕花の問いににっこりしながら答える女の子。

この村の女の子は勇ましいな。普通はおままごととかじゃないのか?

「ほう、それは面白そうだな」

「お姉ちゃん、私と勝負しよう!」

「ああ、いいぞ」

女の子は夕花を連れて少し離れたところでに移動した。

「兄ちゃんはおれとな!」

「おお」

紘斗も連れていかれた。

「兄ちゃんはぼくらとだよ」

オレの目の前には五人の男の子と女の子。

それぞれ木の棒を持っている。

「よし、来い!」

棒を貸してもらって構える。

「うりゃあ!」

迫ってきた男の子の棒を受け止める。

「どうだ」

「すきありぃ!」

「ぐはあっ!」

後ろから横腹を叩かれる。

痛ぇし!

「一斉攻撃だ!」

「「わーーっ!!」」

「ちょ、タンマタンマ!」

オレの叫びも虚しく、子供達の攻撃は止まない。


結局夕花と紘斗が止めにはいるまで攻撃は止まらなかった。

おかげでぼろぼろ。

「楽しかったな!」

「ねー!」

「「兄ちゃん、姉ちゃん、また遊んでね!」」

「いつでも遊んでやるぞー」

「秋弥の場合は遊ばれてやる、だけどな」

「確かに」

「うるせー!」

コントみたいなやり取りにひとしきり笑ったあと、子供達は帰っていった。

ぼろぼろになったけど楽しかったからいいか!


次は緋絽さん!




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