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戻ってきて

紅です。

遅くなってすいません。

いろいろあったんです、はい……。

「ょ、ヨイチ……!」

私は小さな声で、そうつぶやいた。

夕花も驚いているようで、目を見開いている。

「え……?」

気付いていなかったシリティアは、夕花以上の驚きを見せた。

そして足がもつれそうになりながらも、ヨイチに近づく。

そしてヨイチの両肩を掴んだ。

「なんで……?なんで最近ぱったりと来なくなったの?

私があぁなったのはヨイチのせいじゃなくて……

だからヨイチは責任を感じる必要は無いの。

だから戻ってきたらいいじゃない。

誰もあんたのことは責めてなんかいないのよ?

だから……」

あのシリティアが素直に伝えようとしている。

ちゃんと目を見て、まっすぐに。

いつものヨイチだったら、嬉しすぎて踊り出しそうなシチュエーション。

………なのに。

「………ごめん、シリティア。」

珍しく小さな声で、申し訳なさそうな笑顔を浮かべた。

その表情は切なそうで苦しそうで……

見ているこっちも胸が締め付けられる感覚がした。

「今の僕は……君に会っちゃいけないんだ。」

ヨイチの言葉に、誰が疑問を抱いた。

会ってはいけない理由なんて、どこにあるのかさっぱり分からなかったからだ。

なんでそう思っているの?

「なんでだ?理由を言ってみろ。

理由次第で引きずってでも連れて行くか行かないか決めてやる。」

夕花は鋭い声で、そう問いかけた。

「シリティアを守れないなら、僕はシリティアの側にいる資格がないから。」

ヨイチの言葉に、私の中で何かがプツンと切れる。

「……なにそれ。」

私はそうつぶやいた。

自分でも驚くぐらい、どこまでも冷たい声だった。

「シリティアを守れないとシリティアの側にいる資格がない?

笑わせないでよ。

シリティアの気持ち分かって言ってるの?

あなたのその無駄なプライドがシリティアを傷つけてるの!

そんなの……守る以前の問題でしょ。」

私は大きく息を吸い込む。

「相手の気持ちを考えずに、守るなんて大口叩かないで!」そこまで言って、我にかえる。

さすがに言い過ぎたか、とヨイチを見た。

そこにはどこかスッキリしたようなヨイチがいた。

ヨイチはゆったりと口を開いて、一人の名前を呼ぶ。

「シリティア……。」

「な、なに?」

「側にいて……いいの?」

不安げに聞くヨイチを見て、シリティアはクスッと笑った。

「求婚しなかったらね。

あんたは私の下僕なんだから。」

シリティアがそう言うと、ヨイチはパッと表情を明るくさせる。

「シリティア、君は最高だぁぁぁぁ!」

と言いながら、シリティアに抱きつこうとしていたから、

シリティアからの鉄挙+夕花からの鉄挙をくらい、

その明るい表情はたちまち曇ったけど。

ほんとヨイチってビックリするぐらい単純だなぁ……。

「クレハ。」

「あ、ヨイチ。」

私の肩を叩き、声をかけてきたのはヨイチだった。

「どうしたの?」

「………ありがとう。」

それだけ言うと、ヨイチは再びシリティアのところへ戻った。

やはりシリティアに罵倒されている。

それでも嬉しそうなヨイチに呆れた。

「やっぱりヨイチはあぁでないとね。」

「そうだな。」

私と夕花は呆れながら笑った。

gdgdにも程がありますよね。

すいません。


プー太さん、よろしくです!

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