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さん


「着いたっ」

 嵐が言った。

(あれ?さっきまでベランダにいたのに…)

 さやは思った。龍哉に言われて玄関まで靴を取りに行った後、自分の部屋に戻って狭いベランダに三人並んで、「行くぞ」という龍哉の声と共に一歩…たった一歩だけ踏み出した。それだけで着いたと言われた。

「えっ、もう到着ですか?」

「そーだよ?すごいでしょ。オレだったらもうちょっと時間かかっちゃうんだけどね」

「へぇ〜、魔法みたいなモノですか?」

「ん〜、そんな感じかな?能力(ちから)って言うんだけど、龍哉はこれをたくさん持ってるの。で、しかも一個ずつがめっちゃ強い」

「す、すごいんですね…」

「さやちゃんも持ってるんだよ?」

「わたし、も?」

「そう。だからオレたちが捜しに来たんだよ?」

「わたしのはどんな能力なんでしょう?」

「それはまだ分からないな。でも、期待されてるらしいよ」

「えっ、そ、そんな訳ないですよっ」

「あはは。でも、楽しみだね。どんな能力なのか…」

 一瞬、嵐の表情が険しくなった。

「嵐さん?」

「ん?」

「あ、いえ、何でもないです」

「おーい。二人とも何やってんだ?」

 さやと嵐がずっと話していて待ち切れなくなった龍哉が声をかけた。

「あ、ゴメンゴメン」

「入るぞ」

 そう言って龍哉はある一軒の家の中へと入って行った。

「ここは?」

 さやが訊くと

「ああ、ここはこの世界と俺たちがいた世界を繋いでるとこで、裕也って奴が住んでる」

 と、龍哉が説明した。

「住んでるって…普通の家ってことですか?」

「表向きはそういうことになってる」

「そうなんですか…」

 そして三人ともその家に入った。



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