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愛されキャットはじめます in 異世界  作者:
 

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 当たり前のことだけど、出された食事の量はリオニルのほうがわたしよりずっと多い。竜の燃費がどんなものかは知らないけど、それ以前の問題でサイズ差があるんだからそりゃそうなる。

 盛りつけられた食べ物の量はだいぶ違っていても器の大きさは一緒だったので、わたしのほうのお皿は盛られたお魚に少し口をつければすぐに隠れていた真ん中部分が見えてくる。それで気がついたんだけど、小動物の餌皿に使われているこの陶器のお皿たち、食べ物皿、水皿がわたし用とリオニル用とそれぞれあるので計四枚、全部同じものだった。それからオーリ君の部屋に用意されていたお水の器、あれも同じだと思う。だから合わせて五枚。

 同じといってもまったく完全に同じなんじゃなくて、形と大きさと厚さと全体の色は共通で、お皿の真ん中に描かれている絵だけがすべて異なっている。ただし、まったく雰囲気の異なる絵というわけではなくて、同じ人が描きましたーって感じの絵柄。なのでこの陶器のお皿は何枚かで一揃いのセット品か、こういうシリーズ商品なんじゃないだろうか。

 わたしのお水用のお皿――茶色い馬と、馬のそばで転んでいる……じゃなくて腰を抜かしている?女性。お皿の絵、使える色が限られてでもいるのかどの絵も色の数が少ないを通り越してほぼ食器の地の色と画線の色の二色なんだけど、馬はしっかり茶色をしている。まあ線が焦げ茶色なので線引いた絵の具でついでに馬だけ塗ったのかもしれない。

 リオニルのほうの水皿――なんか泉の精霊っぽい女の人と膝立ちになってる老人。泉の精霊ってあれね、あなたが落としたのは金の斧ですか銀の斧ですか、ってやるあれ――あれ? 精霊じゃなくて女神だったっけ? ちょっとうろ覚えだけど、まあどっちでもいいや。お皿に描かれた女の人が老人に差し出しているのは斧じゃなくて、なんかイネ科の長くて尖った葉っぱっぽいのを束にしたものだ。これはどういうシーンですか。

 わたしの食事用お皿――右側に、跪く王様みたいな人。なんで王様かというと王冠らしきものを頭に乗せ、ずるずる長いローブだかマントだかを身に纏った白髪の男性だからです。そして左側――なんか昨日めちゃめちゃ見た紋様をちょっと簡略化した感じのやつが描かれている。あれです、殿下とオーリ君の手の紋様。オーリ君が昨晩内職して作成していた用途不明の金属板の紋章って言ったほうが近いか。とにかくあの蔓植物モチーフのやつやや簡単バージョンが、ちょっと上めの位置に描かれていた。周囲に集中線なのか後光の表現なのかはたまたこの紋章自体が光ってますよーなのか、線が数本引かれている。跪いている王様はこの紋章を仰いでいる構図。


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