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愛されキャットはじめます in 異世界  作者:
 

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 状況確認します。

 現在位置、ベッドの上。オーリ君の私室の、天蓋つきベッドですね。

 現在時刻、窓の外が明るいので朝。

 部屋の中にオーリ君の気配はない。

 あれ? わたしベッドの上で寝た覚えないな?

 昨晩はたしか、謎の作業をするオーリ君を眺めつつ、魔石をなにかで包み込んでできているボールもどきを転がして部屋の中を駆け回るリオニルを眺めつつ……どうもそのまま眠ってしまったらしい。記憶の最後がデスクの上で終わっているので、寝こけたわたしをオーリ君が寝室のベッドの上まで運んでくれたものと思われます。

 で、現在。

 ベッドの真ん中で惰眠を貪っていたわたし目掛けてリオニルが上から降ってきたところ、間一髪で回避に成功!みたいな。

 夢の中で弟キャットから逃げようとじたばたしたのが現実の肉体にも反映されて、ギリギリのところでなんとかなりましたーみたいな。

 ……ヤバい。危うく部屋の中で空飛ぶ爬虫類に狩られるところだった。ありがとう、弟。夢に出てきた君のおかげでお姉様は命拾いしました。

 ていうか、リオニルー! この爬虫類! 朝っぱらからなにをしてくれますかこの白ちま竜は!!

 別段悪意があったとかお食事確保したかったとかじゃないのは顔を見ればなんとなく伝わってくる。

 こいつ単にじゃれかかってきただけだな?

 なんか目の前で爆睡してる猫がいるからちょっと起こしちゃお、とかそういうのだな?

 あーのーねーーー!

 あんたとわたしとじゃあ、まず身体のサイズに差があるわけよ、わかる? わたしは小さくてか弱い仔猫で、そっちは翼を計算に入れなくてもやや小さめの成猫くらいの大きさはあるの! 自分より小さな相手に向かって降ってくるんじゃありません! 潰れるでしょー!!

 あとね、爪! リオニルってしっかり爪あるからね。身体のサイズに見合った小さな爪でも立派な凶器だからね。現に、いまさっきこいつが着地したところ、寝具の生地に穴空いてるし。こんなもんわたしに着地成功されたら流血するわ!! せめて爪の出し入れできるようになってからやりなさい!!! まあ猫と違って根本的に爪の格納可能な構造になってなさそうだけど。

 そもそもこういうベッドの上で寝ている標的に向かって高所からダーイブ!っていうのはイエネコがやることじゃなかったっけ?

 わたしもオーリ君にやるべき?

 いやーでもなー、オーリ君あまり頑丈そうじゃないからなー。ひょろひょろしてるってわけじゃなくてちゃんと相応に筋肉ついてて骨も頑丈なタイプだと思うんだけど、細身なんだよね。不意打ちで猫が強襲かけるターゲットにするにはちょっと躊躇われる感じ。仔猫サイズが飛びかかったところで衝撃はたかが知れてるだろうけど、うっかり鳩尾にいっちゃったりしたらと思うとねえ。

 ……って、やらないけど。リオニルと違ってわたしはお行儀がよろしいので! ちょっと一瞬やってみたくなりはしたけど、些少ながら前世人間のプライドってものがあるので! 純イエネコのような真似はしませんとも。やるなら小さくて軽い仔猫のうちだな、とかちらっと思ったりもしたけど!

 なんか無駄にスリリングな目覚めだったけど、なにはともあれ起きたからにはいつまでもゴロゴロ転がってるのもなんだし、さてどうしよう。

 オーリ君がいたらまた強引によじ登って肩乗り猫やるところだけど、いないもんね。

 どこ行ったんだろうオーリ君。可愛いだけで害のない仔猫のわたしはいいとして、リオニルはあんまりほったらかしにしないほうがいいんじゃないかなー。

 ベッドの上で手足を伸ばし、目覚ましのお礼を込めてリオニルにしゃー!とやってから床に飛び降りる。

 寝室と居間の境のところに陶器の器に入った水が置かれていた。これわたし用? わたし用だよね。飲んでいいですね? いただきます。

 水をぴちゃぴちゃしながら少し目線を動かすと、寝室側にある姿見に映った自分の姿が見える。十代の少年にしては全身映るサイズの鏡が自室にあるのって珍しい……そんなこともない? 前世で人間やってた頃も同年代男子の日常にはそんなに詳しくなかったからなあ。身なりに気を遣うタイプなら男子でも全身鏡持ってて当たり前だったりしたのだろうか。なお、自分に関しては、部屋の広さ(というか狭さ)を考慮して大きな鏡は断念しました。

 それはそうと、鏡に映る自分になんだか違和感が。映ってるのは普通に可愛いシャム柄の仔猫なんだけど、なんかちょっと……?

 水を飲むのを中断してじっくり鏡を見たらすぐに違和感の正体がわかった。知らない間に首にスカーフが巻かれている。スカーフというか、スカーフ風首輪っぽい布? 青い柔らかそうな生地で、端のほうに白い模様が入っている。模様の意匠は棘のある蔓植物。例の、オーリ君の手にある紋様と同じやつ。

 どうやらわたしが寝こけている間にオーリ君が着けてくれていたようだ。

 うわー、こういうのあるとすごく飼い猫っぽい。


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