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愛されキャットはじめます in 異世界  作者:
 

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 そして、わたしは迷子になった。

 いえね、しばらく四人組にくっついてちょこちょこ歩いてたらそのうち人通りの多い通りに入ったんですけど、それで道端に屋台が出てたんですよ、魚や野菜を茹でてソースかけて売ってる屋台。その屋台でダークブラウン髪のお兄さんが茹で魚をソース抜きで買って、それをわたしに投げてくれたんですね。

 もらえるものはもちろんもらって美味しく頂くじゃないですか。わたし個人の好みを主張するならソースつけてほしかったけど。

 で、わたしが貰った白身魚を食べてる間に四人組はさっさとどこかへ行っちゃった、と。

 食べ終わってから追いかけたんだけど、どこへ行ったのやら、影も形も見当たらなかった。

 四人組を追いかける理由は特にはないけど、竜は近くで見てみたい。だって竜だよ、ドラゴンだよ、ファンタジーの象徴みたいな存在だよ、模型でも剥製でもない生だよ。そりゃ見たいでしょ。

 こういうとき、道行く人たちと話ができれば早いんだけどなあ。「すみませーん、さっきの竜、近くで見てみたいんですけどどっち行けばいいかわかりますかー?」って質問すればいいだけだもん。

 生憎とわたしは猫なので、そしてテレパシー能力とか便利なものは持ち合わせていないので、人に訊ねるって簡単な手段が使えない。

 まあ彼らが向かう方向はわかってるんだけどね。要するにさっきの竜が降りていったほうでしょ。お兄さんの口振りでは戻れば竜を見ることができるようだったから、お兄さんたちの守備隊って組織の庁舎だかなんだかとマルロー卿 with 竜のスルフェルの目的地が同じ、あるいは至近距離ってことでしょ?

 最初に四人組とわたしが行き合ったのは裏通りみたいな雰囲気の道で、そこからわたしがあとを尾けている間にも路地に入ったり通りに出たりを何度か繰り返していた。でも一貫して高いほうに向かって歩いていたと思う。

 つまり、坂も階段もとにかく上に向かう方向で進めばオッケーってこと。

 そんなざっくりすぎる方針で突き進んだ果てに、なんか人通りのないところに出た。

 前方、階段。

 右、壁。

 左、壁。

 後方――つまりはわたしがやって来たほうだけど、緩い傾斜のある通り。

 この街の通りは、両側に壁があるところが多い気がする。壁というか、同じ並びにある複数の民家で共有する塀というか。

 いまわたしの両側にある壁の向こうだけど、右側は誰かのお宅の庭らしい。壁の上から樹の枝が見える。

 左は、壁からほとんどスペースを置かず、大きな建物が建っている。階数としては二階建てで、とにかく長い。さっきからずーっと左側は同じ建物だ。

 道の石畳の中に、なにやら文字が刻まれた石があるのを発見して、しばし考えてしまった。これって、「ここは○○通り」とか「○△□はあちら」みたいな案内だったりしない?

 もし文字が読めたらなあ。人が話していることは理解できるけど、文字はまったくわからない。そもそも話の内容がわかるだけでもおかしいんだけど。生まれ変わりの奇跡ついでにヒアリング限定の語学力でも備わったんだろうか。


※書いている人間は絵文字、とりわけ黄色のフェイスマーク全般があまり好きではないため、リアクション機能の使用は控えていただけると助かります。

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