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ジルドナート青年の言う御城主様って、わたしが思ってる人と同じで合ってるよね。殿下で総督の、おそらく少し足を悪くしている黒髪の超絶美形青年。たぶんオーリ君の仕えているご主人様ポジションの人。お城のメイドさんたちが殿下のことを御城主様って呼んでいたのを何度か耳にした。
殿下ってくらいだから王族だろうし、御城主様と呼ばれるからにはあのお城の主なんだろうし、それで総督ってことは――……総督ってどういう役職なんだっけ。とりあえずめちゃくちゃ偉い人?
「御城主サマだかなんだか知らないけど、ナニサマだよ。そんな勝手に決めてさ、いい迷惑だっての」
「何様もなにも、旧き大神の神官様で王族様でここの総督様だよ。ファンデルゼのいまの王様の一番上の弟様、アーウィン‐クロニアス連立王国の王様の従弟様」
やはり殿下は王族の人だった。ファンデルゼとアーウィン‐クロニアス連立王国って、空を飛んでどこかに向かってた騎士団がこの二つの国に所属する部隊だったはず。なんで複数の国の部隊が一カ所に?と不思議だったけど、王族同士が婚姻関係で近い間柄だったらしい。それでかな?
そして旧き大神とか神官様とかは初めて聞いた。魔法職っぽいと思ってたけど魔法使いじゃなくて神官系の人だったんだ? あれ? じゃあオーリ君も実はそっち系? 言われてみれば迷宮の中で結界を張ったときの呪文はそれっぽかったかも……?
「迷宮への立ち入りを全面禁止するも制限するも解放するも、決める権利は基本はその土地の領主や代官に与えられるんだよ。だから総督様が駄目っつったら駄目なの」
迷宮って、わりとぽこぽこそのへんに存在してるものだったりするのだろうか、この世界。どうやらこの近辺には、すぐそこから入れるニフニの銅版迷宮と、他にグィノソフィアと、あとトアン?とかも聞いたような記憶。それでさらにウルーシュカの迷宮というものがあるそうな。多くない?
そして、ミケちゃんはウルーシュカの迷宮指定で中に入りたいそうです。ウルーシュカの迷宮ってところになにかあるの? 単に迷宮の中に入るだけなら、安全確認ができているところ限定っぽいけど、銅版迷宮には入ってるんだよね、この子たち。
「だいたいちょっと入ってすぐ出るだけなんだから戦えるかどうかなんて関係ないってのに、ごちゃごちゃうるさいんだよ」
ミケちゃんはむすーっとした顔で愚痴る。
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